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宇宙熟成の超高級赤ワインがISSから返ってきてオークションへ!その価格は

宇宙で1年熟成されたワイン

ペトリュス

2020年の間宇宙にいたペトリュスです

 2021年5月4日、イギリスのオークションハウス「クリスティーズ」は宇宙ワインを出品すると発表しました。2019年11月にISS(国際宇宙ステーション)に打ち上げられ、2021年1月までの1年以上宇宙で熟成されました。  12本持っていったうちの1本なのですが、なんとそのワインとは「シャトー・ペトリュス 2000」。現在、1本80万円ほどする超高級赤ワインです。フランスのボルドーワインで、最高峰とも言われています。年間生産数が少なく、出る度にワインラバーが取り合いになるので、市場に余り出回っていません。筆者もまだ飲んだことがないので、味は分かりません。  3月に試飲会が行われており、このワインをテイスティングしたワイン専門誌の専門ライターは、地上のものは比較的若く、宇宙熟成した方はタンニンが柔らかく、さらにアロマが香っていたと語っています。  気になる価格は、1億円になると予想されているそうです。1ccでいいから、飲んでみたいものです。
ペトリュス

宇宙の方がまろやかになっていたそうです

過去にもあった宇宙酒のムーブメント

 宇宙でお酒を熟成するというムーブメントは以前からありました。  例えば、2011年、シングルモルトのスコッチウイスキー「アードベッグ」はISSで醸成実験を行いました。ウイスキーを蒸留した直後のニューポッドに木樽の木片を入れて宇宙に持っていったのです。同時に、地上でも同じようにニューポッドに木片を合わせて、変化を比較しました。  地球に帰還したのは2014年。2年以上も熟成したのです。アードベッグ蒸留所のディレクターであるビル・ラムスデン博士は香りを嗅いだ瞬間に、地上で遭遇したことのないスモーキーフレーバーを感じたと言います。ロマンがありますね。
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宇宙空間でお酒の味はどう変わる?
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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