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1本30万円のウイスキーのお味は? 自腹でテイスティングしてみた

 2019年、ニッカウイスキー宮城峡蒸溜所設立50周年を記念して、スペシャルボトルが発売されました。「シングルモルト宮城峡 リミテッドエディション2019」と「シングルモルト余市 リミテッドエディション2019」です。
宮城峡

1本30万円のウイスキーを開栓してみました

コスパ無関係で飲みたい一本

 1960年代、70年代、80年代、90年代、2000年代のそれぞれの原酒をブレンドした激レアなウイスキーです。余市と宮城峡では、余市の方が人気が高いのですが、今回の主役は宮城峡。なんと、宮城峡蒸留所で初めて蒸留した原酒まで使っているのですから驚きです。  それぞれ700本の限定販売でした。価格はそれぞれ30万円(税別)しますが、速攻で両方とも購入しました。清水の舞台から飛び降りましたが、どうしても飲んでみたいからです。コストパフォーマンスとかは考えていません。  発売後直ぐにプレミアムを載せて転売されており、現在は「シングルモルト宮城峡 リミテッドエディション2019」は45万円前後、「シングルモルト余市 リミテッドエディション2019」が75万円前後で販売されています。
柳谷

大幅なプレ値になっている2本をまとめてテイスティングします

 もちろん、転売などせず、開けました。今回飲んでみたので、レビューをご紹介します。

その味と香りは……

 まずは、「シングルモルト余市 リミテッドエディション2019」から。北海道の余市蒸留所は1934年に操業を開始しており、90年近い歴史があります。蒸留する際、ポットスチルは蒸気で熱するのが一般的です。昔ながらの直火は珍しいのですが、中でも余市蒸留所は石炭を使っているのが特徴です。  色はものすごく濃い茶色で、濃厚な香りです。甘やかな印象で、樽由来のバニラ感もあります。長期熟成のニュアンスがあり、国産ウイスキーではあまり感じることのできない経験です。  味わいは、もう絶品です。ビターな感じがあり、元から大好きな余市の延長上にある雲の上の美味しさです。口の中でぶわっと樽感が広がり、アフターも長く、にやけが止まりません。格好よく言うなら麦とはちみつ、筆者的には出汁のような旨みを感じました。  ゆっくり飲んでいると、時間が経つにつれてピートが顔を出してきます。ピートとは泥炭のことで、大麦を乾燥させるときの燃料に使うと、ウイスキーに燻製香が付くのです。余市はもとからピート感のあるウイスキーですが、「シングルモルト余市 リミテッドエディション2019」も開いてくるとピーティーに感じます。ピート好きの筆者としては、さらに美味しく楽しめました。
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3250万円で落札されたウイスキーの香りに
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