更新日:2021年05月22日 10:37
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不登校YouTuberゆたぼんの父の衆院選出馬表明は、なぜSNSで批判されたのか

ゆたぼんの将来を案じる人は多い

 ゆたぼんの父親らは、“学校に行かなくても、さまざまな大人たちと触れ合うことで、学校では学べないことを学べている”、“この時間こそかけがえのないものだ”と考えているようだ。だが、残念ながらゆたぼんが学んでいる大人たちは、立花孝志氏をはじめ、世間を騒がせて知名度を上げるようなことをする大人が多いのである。  例えば、野球を教えてもらうにしても、イチローや大谷翔平といった一流選手に教えてもらうならともかく、あるいは、彼らを生み出したような少年野球の監督に教えてもらうならともかく、ゆたぼんが教えてもらっている相手は、スタジアムで選手にヤジを飛ばして喜ぶ素人と言っても過言ではない。これで野球がうまくなるかと聞かれたら、誰もが「うまくならない」と答えることだろう。そもそも教えてもらう相手を間違えると、ろくなことにならないのである。  それで、ゆたぼんは今、選手が嫌がる汚いヤジばかりが上手くなっている状態である。だから、多くの人が、ゆたぼんの将来を案じているのだ。

「不登校界のビッグファーザー」を名乗る父

 もちろん、いかなることがあっても、ゆたぼんに罪はない。なぜなら、彼はまだ未成年で、その責任は保護者が負うものだからだ。また、すべての父親が素晴らしい人間であるとは限らないし、私が父親になったとしても、私が素晴らしい父親であるとは限らない。  でも、どうしてゆたぼんの父親に、ここまで批判が集まるのかと言ったら、それは“未成年の子供が大人に利用されている”と感じる人が多いからだ。父親は「不登校界のビッグファーザー」を名乗り、親子講演や出版、そして出馬と、ステージを上げている。  父親に利用されていたとしても、百歩譲って、まだ良いとしよう。本当はちっとも良くないかもしれないが、この際、一旦置いておく。今回、ゆたぼんの父親が「古い政党から国民を守る党(旧・NHKから国民を守る党)」から立候補することは、筆者には、立花孝志氏に利用されているようにしか見えないのだ。その背景には、供託金は自腹でどんどん出馬させるという、「古い政党から国民を守る党」の手法がある。
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「三浦春馬党」!?何でもいいのか
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普段は選挙ウォッチャーちだいとして日本中の選挙を追いかけ、取材。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを「チダイズム」にて公開中
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