更新日:2021年06月05日 11:14
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闇ワクチン密売業者に接触。指定された場所に「1本15万円」の注射器

テレグラムに出没!闇ワクチン密売業者

 最後にもっともヤバい事例を紹介しよう。完全に違法な闇ワクチン密売だ。取材をしたルポライターの奥窪優木氏は言う。 「秘匿性の高いメッセージアプリ『テレグラム』に大麻や覚醒剤を売るグループチャットがあり、そこに『中国のコロナワクチンがほしい人、注射したい人はDMください』との書き込みを発見したんです。連絡してみると中国シノバック社製で、手付金を振り込めば1週間後に渡すと回答があった」  奥窪氏はその後「本物か確認したい」と業者に告げると、都内某所を指定してきた。相手が姿を現すと思いきや、一枚の画像が送られてきたという。 「そのときいた公園の一角の写真で『この草のうしろ』とメッセージが来て、覗いてみると注射器の入ったペンケースがあったんです。本物だと確認できたら15万円払えと。複数の検査機関に成分分析を断られ、医師に見せたところ注射器自体はワクチン接種用のものに見えるとのことでした」
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密売業者によって公園に置かれたという闇ワクチンのサンプル(写真提供:奥窪優木氏)

65歳未満の国民はいつになったら打てる?

 全国民接種までの道筋が見えぬなか、さまざまなワクチンビジネスが蔓延しているが、65歳未満の国民はいつになったら打てるのか。ナビタスクリニック理事長で感染症に詳しい久住英二医師は言う。 「当初、政府はワクチンの調達に失敗したことを、現場が手伝わないから進まないというストーリーにすり替えていました。ただ、現在は粛々と接種は進んでおり、全国民の7割が打つとしても2回分で計1億6000回分ですので、半年あれば終わります。毎年、インフルエンザワクチンは6000万回分を2か月で行っていますから。  中国製ワクチンについて、医師が個人輸入して使用する可能性があるかもしれませんが、偽物もあってサプライチェーンが信頼できないので避けたほうがいい」  おとなしく公的接種の順番がくるのを待ったほうがいいだろう。 ワクチン
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言ってはいけないワクチンの真実
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