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日本サッカー五輪代表の18名は? 6月の最終選考前に大予想

オーバーエイジの3枠は確定か

 この27名が18名の枠を争いしのぎを削ることになるが、オーバーエイジ枠の3選手は本大会のメンバー入りが確定と森保監督が明言している。実質的には、24名が15名の枠を争うことになる。さらに、ポジションごとに詳しく見ていくと誰と誰が枠を争っているのかがハッキリし、6月の親善試合で注目すべき選手が浮き彫りとなってくる。  GKは前例を踏まえると2名の選手が選ばれることになる。このチームでの実績を考慮すると、大迫敬介は当確と言えるだろう。今季のJリーグでも申し分ない成績を残しており、森保監督のファーストチョイスとなる見方が強い。残りの1枠は、沖悠哉と谷晃生で争われることになる。鈴木彩艶に関しては、他と比べるとJリーグでの実績も乏しいうえ、2002年生まれで次大会のパリ五輪を目指せる世代の選手である。従って、今回は将来を見据えた強化という意味合いで招集されていることだろう。よって沖と谷のどちらかが本大会のメンバーとなり、もう一人が予備登録メンバーに回ることになる。Jリーグでの調子から見ると、現段階では谷の優勢と言えるが、2試合の結果では評価が逆転する可能性は十分にあり得る。  登録メンバーが少ない五輪におけるフィールドプレーヤーに関しては、複数のポジションをこなせる選手が優遇される。あるいは、突出した個の力を持っている選手が選出されることになるだろう。  オーバーエイジ枠で出場する選手は、その突出した個の力を期待された選手と言っても過言ではない。DFでは、センターバックの吉田麻也と右サイドバックの酒井宏樹になるが、加えて既にA代表でもレギュラーとして活躍するセンターバックの冨安健洋も頭抜けた個の力を持っており当確選手になる。

DFとMFはどうなる?

 このチームは4バックと3バックの可変型として強化してきており、今回の最終選考メンバーもどちらにでも対応できるメンバーがそろっている。そのうえで遂行できる役割が重なる選手が選出されており、その選手がふるいにかけられることになる。  ひとつは、左サイドバックとセンターバックをこなせる町田浩樹と古賀太陽が当面のライバルとなる。同様に左サイドバックの枠を争う選手として旗手怜央も挙げられるが、旗手はそもそも攻撃的な選手で枠を争うライバルはMFで登録されている相馬勇紀になる。  もうひとつは、右サイドバックとセンターバックの役割を担う橋岡大樹と菅原由勢になる。しかし、この枠では酒井宏樹が確定している。また冨安健洋も同じ役割を担え、橋岡と菅原にとっては厳しい戦いとなる。そういったなかで、菅原は酒井、冨安、橋岡よりもより攻撃的にシフトチェンジできる。それを踏まえると、菅原が優勢で橋岡が落選する可能性が高い。  このチームのMFは、中盤の底に位置するボランチの枠と攻撃的な役割を担う枠に分けられる。ボランチの1枠はオーバーエイジの遠藤航で決定しており、もうひとつのレギュラーポジションと補欠枠を板倉滉、中山雄太、田中碧の3人で争うことになる。板倉はボランチ以外にもセンターバックを担える選手だ。  中山も同様だが加えてサイドバックの経験もある。一方の田中はひとつ前の攻撃的なMFを得意としており、他に重なる選手もいないことから当落レースをリードしている。おそらく、もう一枠を板倉と中山で争うことになるが、ここで気になる情報がある。このチームではこれまで中山がキャプテンを務めてきており不動のように思われたが、今回のメンバー発表会見のなかで森保監督はA代表でもキャプテンを務める吉田麻也に変更することを示唆した。そのことから中山が落選濃厚なのではないかと予想される。
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A代表組の久保建英と堂安律は当確
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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