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日本サッカー五輪代表の18名は? 6月の最終選考前に大予想

A代表組の久保建英と堂安律は当確


 続いて、このチームのストロングポイントと言える攻撃的なMFのポジションだが、A代表でも定着している久保建英と堂安律は当確だろう。この2人は共に左利きで右サイドやトップ下を得意とする。この2人と重なるのが、三好康児だ。この年代で常に中心的存在だった三好だが、現段階のメンバー争いでは遅れをとっていて落選も十分にあり得る。しかし、2017年に開催されたU-20ワールドカップでは3人の共演もあったので、ポジションが重なることを承知のうえでメンバーに残す可能性も考えられる。  また、この3人とはタイプが違うがドイツに渡ってプレーの幅を広げた遠藤渓太もこのポジションを争うことになる。左サイドを主軸とする攻撃的なMFは相馬勇紀、三笘薫、食野亮太郎で争われることになる。3人はそれぞれプレースタイルが異なり、最終的にはチーム戦術などを踏まえた監督の好みによる選出となりそうだ。  このチームでの実績で言えば相馬、Jリーグでの実績では三苫、海外選手との経験では食野といった具合で横並びである。他の選手とのコンビネーションという意味では、このチームで実績のある相馬がやや有利のように思えるが、川崎フロンターレ出身の選手が多いことを踏まえると、三苫もコンビネーションを期待されている。いずれにしても、この2試合の結果で選考内容が最も左右される枠のひとつとなるだろう。

FW枠は2試合の出来次第

 FWの枠を争うレースも4人の横並びと言える。このチーム内の実績では田川亨介が抜け出ているが、今季のJリーグでは3得点(6月4日現在)と4人のなかで最も得点が少ない。逆に、Jリーグで最も得点しているのが9得点の前田大然で調子の良さをうかがわせている。また、それぞれに得意なプレーは異なり右サイドの攻撃的なMF枠と同様に最終的には監督の好みによる選出となる。このなかから少なくとも1人、多くて2人が落選することになり、2試合の出来が選出に大きく関わってくる枠となる。  最も熾烈なメンバー争いを繰り広げるは、攻撃的なMFの枠だろう。右と左に分けて解説したが、いずれの選手も左右関係なくプレーできるポテンシャルを持っている。4バック主体であれば3名、3バック主体であれば2名がレギュラーとなるわけだが、個人の見解としては得点力のある選手を選出してほしい。  3月に行われたアルゼンチン戦では左サイドを崩してクロスボールを入れる場面が多く見られたが、ゴール前の人数が少なくシュートの可能性を減らしていたように見受けられた。久保にしろ、三好にしろ、食野にしろFWと共にゴール前に飛び込むようなタイプではなく、FWが引っ張った後ろのスペースに位置してミドルシュートを狙うタイプ。それでは相手の恐怖も半減してしまう。狭いスペースを見つけてゴール前に飛び込み、積極的にシュートを狙える選手を選ばなければ、僅差の試合が続く五輪は勝ち抜けないだろう。 文/川原宏樹
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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