カーライフ

ライバルがベンツやBMWなら仕方ない? 新型ゴルフの不満点

デカく高くなりすぎたゴルフ

 ほかに要因があるとすれば、ゴルフはデカく高くなりすぎたんじゃないか。先代ゴルフの全幅は1800㎜。つまりクラウンと同じ。価格も年々上がり、車両本体300万円超えが当たり前になった。ここまでデカくて高いなら、もっとイバリの効くベンツやBMWにしよっか、となったのではないか。  ゴルフの美点は、合理的で高品質という点にあったけれど、ここまで高級化すれば、ベンツやBMWとガチで戦わなければならないのである。
オートクラブ

先代ゴルフ

 思えば先代ゴルフ(7代目)と初めて対面したときは、「あまりにも平べったすぎる!」と思ったものだ。幅を広く平べったくするのは、スーパーカーのデザイン手法。ゴルフはスーパーカーになろうとしている! そんなの間違ってる!

先代と新型を比較すると…

 ところが新型ゴルフ(8代目)を見ると、ますます平べったくなっている! ほとんどヒラメかカレイのように平べったい。ゴルフは狂ったか!と思ったが、データを見ると全幅は1790㎜。先代より10㎜狭くなっていた。  つまり新型ゴルフが平べったく見えるのは、ヘッドライトをますます薄くするなどの、デザイン技法によるのですね。全幅の拡大に歯止めがかかったのは、リリパット国ニッポンの住民として喜ばしい。
オートクラブ

新型ゴルフ

オートクラブ

新型ゴルフのサイズ(全長×全幅×全高)は4295×1790×1475㎜。先代に比べて30㎜長く、10㎜狭く、5㎜低くなりました。ちなみに初代ゴルフは角ばった小柄なボディ(3725×1610×1410㎜)に丸目のライトが特徴的でした

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パワートレインも全面的に変更
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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