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ミスターラーメン「せたが屋」の社長が見据えるアフターコロナと新トレンド

つけ麺、二郎系の次は水鶏系ラーメンがトレンド

 2021年7月15日から東京駅一番街「東京ラーメンストリート」内に、“ご当地ラーメンチャレンジ by 東京ラーメンストリート”と題する期間限定店舗がオープンした。  前島さんは、このプロジェクトにおけるラーメン店の誘致を手がけ、東京では食べられない今旬なラーメンをピックアップしているという。
醤油らぁ麺

「ご当地ラーメンチャレンジ」第一弾の支那そばや「醤油らぁ麺」。ご当地の名店の味が東京駅一番街で食べられる企画となっている

「ラーメン好きなら誰もが知っていて、店主のラーメンにかける情熱や頑なな気持ちがあふれているお店と交渉しました。このような期間限定のスタイルでは、絶対に出てもらえないラーメン店にお声がけしているのが特徴です。  第一弾は“ラーメンの鬼”の名で知られた故・佐野実氏の『支那そばや』(神奈川県)。少し前はつけ麺や二郎系が流行り、今まさにトレンドなのが淡麗系を進化させた水鶏系(水と鶏だけをベースとしたラーメン)なんですが、水鶏系の流れの源流として名高い支那そばやの味を、東京ラーメンストリートで味わえます。  今後もラーメン史を語る上では外せない、全国のご当地ラーメンを紹介する橋渡し役として尽力したいと考えています」

チェーン展開でも気を抜かず、ラーメンのおいしさを追求する

 前島さん自身が運営する「せたが屋」ブランドも、アフターコロナを見据えてこれからもラーメン道を邁進していくそうだ。 「お客様に喜ばれるおいしいラーメンを作り続けること、そして情熱を持ち続けることは変わらぬ姿勢として大事にしていきます。何が次に流行るのかははっきり言って誰も分からない。ただ、普遍的な中で文化として継承されていくものもあれば、革新的なものも生まれる。ラーメンの世界は相変わらず百花繚乱ですが、それが1年で消えるのか20年続くのかはお客様が決めることだと思っています。 他方で、せたが屋は2016年に吉野家ホールディングスのグループなので、チェーン展開を視野に業態の拡大をしていく準備もしていく必要性がある。まだまだ道半ばですが、やるからにはチェーン店であってもブランドを安売りしたり、手を抜いたりせずに、強い信念を持って、本物のおいしさを追求していきたいですね」 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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