ライフ

変わりゆくナイトプールの未来。ホテルニューオータニの仕掛け人に聞く

“映えスポット”から“癒しスポット”に変わる?

インスタ映え

インスタ映えする場所として注目を集めてきたナイトプール。今後はどのようなニーズが求められるのだろうか(Creative Project, Inc. 提供写真)

 2020年から続くコロナ禍で、ナイトプールの入場制限や完全予約制が常態化している。  コロナ禍が未だ収束の兆しが見えないなか、今後はどんなナイトプールが求められるのか。畠山さんは「プールは遊ぶシーンとして残っていく」とし、次のように予測する。 「今のご時世だと、人が交流できる場所がより重要性を増していると思っています。ナイトプールは以前よりも客入りは制限されていますが、これからは『キラキラしたおしゃれな空間』から『自分がちょっと変われて、リフレッシュできる場所』としてのニーズも増えてくるでしょう。マインドフルネスやメディテーション(ヨガの瞑想)などの要素が、より求められてくるのではないでしょうか」  インスタ映えするロケーションの付加価値だけでなく、ナイトプールは海外リゾートに代わる癒しの空間として、テレワーク疲れやストレス発散目的のニーズも満たすのかもしれない。  最後に畠山さんへ今後の展望について聞いた。 「日本の古来からある美的感覚を生かし、プールと掛け算しながらブランディングできないか模索していきたいですね。時代の変遷とともに遊び方も変わってきますが、何かに特化したコンセプト型のナイトプールが創れたら面白いんじゃないかと考えています。  プールで、海外にいるような体験をできる。例えば、バリのウブドにトリップできるような雰囲気を、照明やサウンドで五感に訴えるデザインをすることで新たな体験を生むとか。一番大事なのは、プールの先にどんな景色が見えるのか。そして、世界観を作り込んだ空間に遊べる余白を残すこと。これらを心がけてナイトプールの可能性を探っていきたいですね。ニューオータニは、今秋プールで新たにナイトサウナをはじめるそうなので、そちらもぜひ注目していただけたらと思います」 <取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
1
2
3
おすすめ記事