更新日:2021年11月01日 14:36
エンタメ

<純烈物語>2年3か月追い続け、紡いだアルバムとは違うクロニクル<最終回>

『見上げてごらん夜の星を』で感じたこと

 2020年11月5日、コロナの影響で有観客ライブができぬ中、たった1人のファンを招いて開催したLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演。配信で視聴するファンからツイッターを通じた応援メッセージを送られ、それが映し出されたスクリーンを見上げながら4人が歌った『見上げてごらん夜の星を』は、純烈を追い続けてきた中でもっとも心が揺さぶられた思い出として強く、深く、そして尊く刻み込まれています。  あんなシーンを目の当たりにしたら、もうこのグループからは離れられないし、また自分の手で伝えたいと思うしかなくなっちゃうよね――。  純烈を書き続けることで、明治座公演のプログラムに寄稿させていただき、純烈ジャーではオフィシャルライターとしてメンバー4人と佛田洋監督にインタビュー。いずれも、プロレスを本籍とするライターであることを意識して向き合いました。  なぜなら「プロレスマスコミなんてほかのジャンルじゃ通用しない」ということを、嫌というほど言われてきたからです。内容的に見合うものとなったか否かは読んだ方が決めるものだとしても、純烈によってその場を得られたのは揺るがぬ事実。

リーダー酒井が言う「純烈とかかわる人たちとは、ウィン・ウィンでありたい」の真意

「純烈とかかわる人たちとは、ウィン・ウィンでありたい」  常々、リーダーが言っていることです。自分たちだけが利を得るのではなく、相手が求めるものに応えてこそ純烈なのだという信念。だから、何があっても純烈を理解する者たちは離れないのでしょう。  最後に。マッスル両国公演の日は一般マスコミも取材に訪れており、フジテレビ『直撃LIVEグッディ!』にコメントを求められました。そこで一番世の中に知ってほしいこととして言ったのが、以下の思いです。 「いい時は黙っていても人が寄ってくる。ネガティブなことがあっても、それでも去らずに助けてくれる仲間がどれほどいるか。その人が誇れる真の価値とは、そこにあるのだと思う」  番組は見られなかったので、この部分が使われたかどうかはわかりませんでした。ならば、違う形でより多くの人々に伝えられたら……それが、鈴木健.txtの描く純烈物語の源流――登場人物は白川裕二郎、小田井涼平、後上翔太、そして、酒井一圭! (終わり)
(すずきけん)――’66年、東京都葛飾区亀有出身。’88年9月~’09年9月までアルバイト時代から数え21年間、ベースボール・マガジン社に在籍し『週刊プロレス』編集次長及び同誌携帯サイト『週刊プロレスmobile』編集長を務める。退社後はフリー編集ライターとしてプロレスに限らず音楽、演劇、映画などで執筆。50団体以上のプロレス中継の実況・解説をする。酒井一圭とはマッスルのテレビ中継解説を務めたことから知り合い、マッスル休止後も出演舞台のレビューを執筆。今回のマッスル再開時にもコラムを寄稿している。Twitter@yaroutxtfacebook「Kensuzukitxt」 blog「KEN筆.txt」。著書『白と黒とハッピー~純烈物語』『純烈物語 20-21』が発売

純烈物語 20-21

「濃厚接触アイドル解散の危機!?」エンタメ界を揺るがしている「コロナ禍」。20年末、3年連続3度目の紅白歌合戦出場を果たした、スーパー銭湯アイドル「純烈」はいかにコロナと戦い、それを乗り越えてきたのか。

白と黒とハッピー~純烈物語

なぜ純烈は復活できたのか?波乱万丈、結成から2度目の紅白まで。今こそ明かされる「純烈物語」。
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