デジタル

散歩ゲー・ピクミンは『ポケモンGO』と何が違う?“競い合う”より重視したこと

『ポケモンGO』とは異なる3つの特徴

デコピクミン

マリオの帽子をかぶったデコピクミン。ニンテンドーアカウントとの連携でもらえる

 では、『ポケモンGO』との違いを見ていきましょう。まずは対人バトルがないこと。『ポケモンGO』にはジムにポケモンを置く縄張り争いや、「GOバトルリーグ」という集めたポケモンを使った対人戦があります。  一方、『ピクミン ブルーム』はプレイヤー同士が争う要素はなく、マイペースでのんびりと遊べます。街に生えた大きなキノコを最大5人のプレイヤーで壊すレイドバトルに似た「チャレンジ」はありますが、軽い協力で負担感も少なめです。「あえて控えめで、癒やしを得られるゲームデザインにした」という開発元のナイアンティック副社長・川島優志さんの発言からも、競い合うというコンセプトが土台にはないことが伺えます。

バトルよりもお散歩を重視

ピクミン

巨大キノコへピクミンを派遣。壊すまでの時間でスコアが変わる

 2つ目の違いは、ほとんど立ち止まらなくていい設計。目的地の設定もなく、歩いている途中で発生するバトルもありません。ルート上で見つけたアイテムは、家に帰ってからピクミンに回収してもらえばOK。ホーム画面には歩数が表示されるので、「何歩、歩いたかな?」とチェックする歩数計寄りの作りになっています。  3つめの違いはライフログ機能。夜9時以降にアプリを立ち上げると、その日撮った写真、歩いたルート、歩数やメモなどを保存できます。散歩中に見かけた綺麗な花を撮影したり、新規開店のカフェやパン屋の場所をメモしたり……。お気に入りの散歩ルートが開拓できて楽しくなります。
ピクミンブルーム

その日の気分も選べ、簡単な日記代わりのライフログ機能

『ポケモンGO』が“現実の街の中でゲームをする”といったイメージだとしたら、『ピクミン ブルーム』は散歩のお供にちょうどいい、モチベーションをちょっと上げてくれるツールという印象です。  ただし、これは現時点での話。スマホアプリは、アップデートで新機能が追加されていくケースがほとんど。現状は課金の必要性もあまり感じられず、「やや刺激が少ない」との声も聞かれるだけに、今後どのように舵を切っていくか気になるところです。
次のページ
気になるマイナス面は?
1
2
3
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ