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パチンコファン感謝デーの抽選くじ裏事情。過去には当たりを着服した店長も

パチンコ屋にヤクルトがあるワケ

ファン感謝デー

広告規制でイベントが出来なくなったパチンコ業界において、唯一許されたイベントがパチンコファン感謝デーだ

 ホール業界にとって、毎年の恒例行事ともいえるのが11月中旬に開催される「全国パチンコ・パチスロ ファン感謝デー(以下、ファン感)」です。今年もつつがなく行われ、豪華な賞品がその場で当たった人もいるんでしょう。筆者はいつもどおり、ハズレくじのヤクルトを貰って腸内環境を整えるだけに留まりました。  そもそもファン感というよりホールがサービスで配るもの、例えばお茶とかはコンビニやスーパーでは見かけないヤクルト社製品だったりするんですが、これにはちゃんとした理由があったりするんです。  実はホール団体が、いつ頃からか筆者は知りませんが、かなり昔から共同購買という形でヤクルトとの付き合いがあるんですね。  だから市場ではほとんど見ないようなヤクルト製品が、なにかにつけて出てくると。ちなみに菓子メーカーのロッテも同じような形で古くからの付き合いがあり、自然と景品棚に並ぶ率が高くなっています。

当たりくじはホールのさじ加減

 ちょっと話が逸れましたが、ファン感といえば豪華賞品が当たるくじ引きを楽しみにしている方も多いようです。そんなことより玉を出せと言いたくはなりますが、ファン感が近付くとホール内にポスターが掲示され、カウンターの前には賞品が展示されたりすると、せっかくなら自転車だとかテレビなんかを当てたくなるもの。  最近でこそくじを配布する時間を前もって告知しているホールが多くなっていますが、昔は何時にくじを配るは「稼働が増えた時間を見計らって」と長くホールで働いている店長が話しているように、ホール側のさじかげんひとつ。結果、くじを引きたいがために無駄に負けてしまうなんてこともありました。  しかもくじが入った箱の中に当たりくじが入っているかどうかも、実はホール側のさじかげんだったりします。ファン感の賞品についてもホールは団体側から仕入れるようになっていて、いくつかの選択肢のなかから予算などに応じて賞品セットを選びます。  そしてくじと一緒に送られてきますが、くじはあらかじめハズレと当たりが分けられているんです。だから一切当たりを出さないで、当たりくじの賞品を着服しちゃう店長なんていうのも昔はいたりしましたが、さすがに最近はそういう話を聞きません。  ただ、この回のくじでは当たりを入れないということは今でも可能で、確かに初日のくじ配布で当たりが全部出てしまったらくじ目当ての客が来なくなるとすれば、それも当然でしょう。商店街の福引で使われるガラガラも、どのタイミングで当たりくじを入れれば最後まで盛り上げられるかを決めていると思いますし、それと同じということ。  ただこの業界だと、ファン感でも「遠隔」をやってるだなんていわれちゃいそうですが……。とりあえずそういう理由もありますから、本気で良い賞品を狙うなら最終日とかのくじを狙った方が確率は高くなるのではないかなと。
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