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阿部寛のハリウッド共作、菅田将暉の月9など。テレビマンが本当に見たい2022年冬ドラマ

新境地を演じる松潤が社会に切り込む『となりのチカラ』

 前出のプロデューサーは遊川和彦が脚本を書いた『となりのチカラ』についても「見ていきたい」と話す。 「もう一作は遊川和彦さん脚本の『となりのチカラ』。松本潤さんや上戸彩さん、松嶋菜々子さんが出演していることが話題先行になっていますが、ストーリーも良質。遊川脚本の肝でもある風変わりな主人公を松本潤さんが模索しながらも巧みに演じている。  マンション内で起きる社会問題に切り込んでいくストーリーはやや紋切り型とも言えますが、回を追うごとに全く新しい展開があるでしょうし、松本さんを中心にそれぞれの役者の方がキャラクターをうまく構築していけるはず。視聴者を選ぶ作品にはなるかもしれませんが、今後も見ていきたい一作」  これまでも“賛否”の分かれる問題作を作り出してきた遊川ドラマの世界に役者たちがどうハマっていけるのか、物語がどう展開していくかで、大ヒットも大コケもある目が離せないドラマだ。

日曜劇場『DCU』はやや食傷ぎみか……

 そして、やや手厳しい評価となったのはTBSがハリウッドの大手制作会社とタッグを組んだ日曜劇場の『DCU』だ。 「TBSがハリウッド大手制作プロダクションとタッグを組んだ日曜劇場『DCU』はお金もかかっており、アクションシーンのカメラワークなどは目を見張るモノがありますが、直近(’21年7月)で放送した『TOKYO MER~走る緊急救命室~』と作風が似ていることもあり、すでに食傷ぎみの印象。  阿部寛さんの熱い演技や周りを固めるチームの俳優たちも達者ですが、良くも悪くも“日曜劇場”らしすぎて、今回は見ないでもよいかなと思ってしまった……。主演の阿部寛さんが同枠の『ドラゴン桜』(’21年4月)で強烈な印象を残したばかりということもあるかな。キャスティングの都合もあったのでしょうが、阿部さん以外の俳優にすれば勝機はあったかなと思ってしまいましたね……」  それでも初回の世帯平均視聴率は今クールトップの16.8%と大健闘。この先、同作の視聴率の推移にも注目したい。
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テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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