更新日:2022年02月09日 18:04
仕事

「冷凍ラーメン自販機」全国拡大、老舗製麺所が乗り越えた存続危機

あらかじめSNSやメディアへの露出を狙っていた

ヌードルツアーズ 自販機で冷凍ラーメンを売るという新しいジャンルに、すぐさま反応したのがYouTuberだったという。  サービス開始2日目にして、ヌードルツアーズはYouTubeのネタとして取り上げられ、そこからWebメディアやTVへの露出へと発展していった。 「この広がり方も、最初から狙っていました。SNSやネットに親和性の高いラーメンと、自販機という昔からあるビジネスモデルを掛け合わせ、冷凍ラーメンという打ち出し方でサービスを立ち上げたのが功を奏したと思っています」  緻密かつ秀逸な考えのもとに生まれたヌードルツアーズは、多くのメディア露出を機に大きな反響を呼ぶことに。  自販機を設置したいオーナーや商品を共同開発したいラーメン店など、インバウンドでの問い合わせが増えていったそうだ。

時短営業で売り上げ確保に苦しむラーメン店を救いたい

らーめん バリ男

人気商品のひとつ「らーめん バリ男」の冷凍ラーメン。中には具入り冷凍スープ(チャーシュー3枚入り)、丸山製麺 特製オーション麺(300g)、特製唐花が入っている。濃厚な豚骨スープや柔らかくて旨味のあるチャーシューに記者も舌鼓を打った

 また、商品ラインナップについても、当初は5種類からスタートしたのが、現在では20種類以上のラインナップがあるという。  人気の商品について丸山さんへ伺うと「サービス開始当初から販売していた二郎インスパイア系の『らーめん バリ男』が人気です。割と、ジャンキーで量のある商品が出ています」と語った。  実はヌードルツアーズで販売する冷凍ラーメンを商品開発するのに、結構な苦労をかけているという。
「らーめん バリ男」

「らーめん バリ男」のラーメン調理イメージ

 ラーメン店から具材やスープを買い取り、そのお店の味に合うようなオリジナルの麺を、およそ2〜3ヶ月かけて作り上げるからだ。  それでも、丸山さんは「時短営業に左右され、売り上げの増減に苦しむラーメン店を救いたい」という思いを大切に、日々事業に取り組んでいると話す。
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一過性のブームで終わらせない
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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