更新日:2022年02月09日 18:04
仕事

「冷凍ラーメン自販機」全国拡大、老舗製麺所が乗り越えた存続危機

一過性で終わらない「冷凍ラーメン」の文化を根付かせていく

従業員

丸山製麺の従業員一同

 ヌードルツアーズは全国に70台ほどの設置がされており、今後はさらに台数を広げていく予定とのこと。 「まずは全都道府県に展開できるよう尽力したいと思っています。そしてコンテンツを変えながら、クオリティも担保し、ブランド価値を高めていくことを心がけていきたいですね。当社が始めた冷凍ラーメンの自販機ビジネスに後追いするべく、新規参入する事業者も増えてきたので、他社に負けないよう頑張っていきたいと思います」  さらに、SNSを中心にして認知度の向上やファンの醸成につなげていくそうだ。 「大田区で60年続く老舗という安定さに加え、TwitterなどのSNSでは顔の見えるコミュニケーションを大切にしています。ヌードルツアーズで冷凍ラーメンを食べたユーザーに対してはリアクションし、ファンになってもらうように働きかけているんです。また、私自身も“中の人”としてメディアに出ることで、安心感の湧くブランドだと思ってもらえるよう意識しています」  冷凍ラーメン×ITで勝負をかける丸山さんへ、最後に今後の目標について聞いた。 「ラーメン自販機自体、まだまだ食べたことがない人も多いのが現状です。これから、もっと認知拡大していくためにもプロモーションやPRに力を入れていく予定です。直近では、旅行に行きづらいご時世に合わせ、ご当地の冷凍ラーメンが楽しめるような商品も販売したいと思っています。  今のラインアップはどうしても東京のラーメン店が多いので、さまざまな地域のラーメンが自販機で気軽に買えるよう、もっとバリエーションを増やしていこうと考えています。そして、タピオカブームのような一過性の盛り上がりで終わらせず、冷凍ラーメンがひとつの食文化になるように精進したい」 <取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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