更新日:2022年02月28日 11:39
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東大生が感動した「読みやすいのに、教養と思考力が身につく名著」ベスト3

○『中学生の知識で数学脳を鍛える』

鈴木貫太郎 著(大和書房)
『中学生の知識で数学脳を鍛える』

『中学生の知識で数学脳を鍛える』

 皆さんは数学というとどんなイメージがありますか? 僕が抱いてきたイメージは、テレビドラマ『ガリレオ』の主人公、湯川学教授(彼は物理学者ですが)の名シーンです。  彼は、事件の真相やトリックについて閃くと、カッコいいテーマソングとともに大量の数式を書き連ねます。難解な計算や複雑な数式をスラスラ解きほぐしていく様子に憧れたことを覚えています。  ですが、「数学」という言葉から連想されるイメージとは裏腹に、このような「難解な計算を行う能力」は数学の本質ではありません。本書でもそれが主張されています。  この『中学生の知識で数学脳を鍛える』は、登録者数約15万人を誇る数学系youtuberの鈴木貫太郎氏が書き上げた、数学の本質である「論理的思考能力」を学べる本です。

「論理的思考」を行う上で必要不可欠な能力

 数学アレルギーの人は「数学脳」という字面を見ると、めんどくさくて長ったらしい計算をたくさんさせられると思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。  むしろ、この本の著者の鈴木先生は「計算力が高いことは数学ができるわけではない」と仰っています。そのうえで、数学が苦手な人の特徴として、8つの状態を挙げます。その特徴とは「定義があいまいである」とか「なぜそうなるのか考えない」といったような「論理的思考」を行う上で必要不可欠な能力ばかり。  本書は数学という手段を通して、どのようにすれば「論理的思考力」が身についていくかを教えてくれます。苦手意識を持たず、むしろ数学が苦手だった人ほど、一度は読んでみてほしい一冊です。
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理系の知識のもつポテンシャルは計り知れない
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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