仕事

新入社員が入社翌日「お話があります」。すぐ辞めた新入社員のマジメな“罪悪感”

 多くの企業が新入社員を迎え入れる春。新卒はもちろん、転職してきた人たちで職場の空気は一変する。だが、なかにはすぐに辞めてしまう新入社員もいるのだ。その理由は、いったい何なのか——。
面接を受ける大学生

※写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 会社の人事部は、優秀な人材を確保するために必死になって、履歴書を確認したり面接をしたりして採用を決めている。労務部もまた、社員などが働きやすいような職場環境に配慮し、健康に関しての管理も担う。会社にとっては、非常に重要なポジションといえるだろう。  しかし、その努力を知ってか知らずか、入社して早々に辞められてしまってはかなわない。今回は、新入社員の“真面目さ”が仇となってしまった2つのエピソードを紹介する。

面接では好印象、熱意に惹かれて採用したのだが……

 新入社員Aは、公共職業訓練校からの紹介で入社した。面接官を担当した篠原剛さん(仮名・40代)は、当時のAのおかしな様子について話してくれた。 「前職はとある中小企業の経理業務。数年働いた後に退職し、新たなスキルを身につけるために建設業である当社に面接に来たそうです」  履歴書は丁寧に記載されている。面接では、篠原さんたちの目をしっかり見て淀みなく受け応えていた。 「妻や子どものために一生懸命働きたいことを真剣に話す熱意、社内見学をしたいと依頼があり、案内した際にも熱心に質問していた姿勢に好感をもちました」

履歴書にウソ!? 本人からの報告に唖然

 面接を担当した篠原さんを含む3人全員が採用を決定し、Aに通知した。  しかし、公共職業訓練校から思いもよらない事実を聞くことになる……。 「入社数日前、『御社へ入社予定のAの履歴書に虚偽の記載があったため、本人からの説明を聞いていただきたい』という連絡がありました。来社したAからは、公共職業訓練校への入校前にある会社に入社し、数ヵ月で退職した事実を隠していたことを告げられました」  確かに履歴書の経歴詐称は重大な違反行為ではあるが、会社の人員不足を早期に解消したい意向やAが自ら報告し謝罪したこと、人材としては魅力的に感じていたことを理由に、改めて採用を決定したという。ところが……。 「いざ入社すると様子がおかしいんです。面接時とはうって変わって終始うつむき加減で元気がなく、活力も感じられません」  入社したばかりで緊張しているのでは?と様子をうかがっていた篠原さん。しかし、入社翌日、A本人から突然の報告を受ける。
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入社翌日に「お話があります」
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