更新日:2022年03月30日 17:56
エンタメ

月に25日「やよい軒」でアルバイトする46歳芸人。同期は千鳥、ロバート…売れなくても辞めない理由

「Uber Eats」のデリバリーも

夢追う中年の肖像 レアレア桑折正之

取材後、吉本に向かう桑折さんに下の息子が手を振り、「また来てね」。桑折さんは「パパの家だよ」と苦笑い

 月に25日、可能な限り働くも、やよい軒だけでは生活が厳しかった。毎朝5時半に起床し、早朝からやよい軒で働き、2年前からランチタイムは「出前館」と「Uber Eats」でデリバリーを始めた。17時になると、またやよい軒に戻り、23時まで働く。平均睡眠時間は4時間だ。 「勤務態度は至って真面目です。それぞれ事情が違うバイトのシフト作りが一番大変で、埋まらないところは自分が入ります。唐突に入る芸人仕事のためには、『こんなに頑張っている人がどうしても休みたいなら』ってスケジュールに融通を利かせてもらわないといけないので、芸人を辞めないでいられるように、家族に辞めろと言われないように、とにかくバイトを一生懸命やっています」

社員になる気は?

レアレア

桑折正之(右)と大浜真介が’03年に結成したお笑いコンビ・レアレア。かつてはボクシングの亀田親子のモノマネで営業を回っていた

 現在のやよい軒での肩書はバイトキーパー。バイトリーダーのさらに上、アルバイトの頂点だ。いっそ、社員になる気はないのかと尋ねると、桑折さんはきっぱり「ない」と言い切った。 「吉本を辞めて社員になったら、お笑いが趣味になっちゃうと思うんです。事務所を去って、子供と一緒に漫才をやってる後輩がいるんですけど、ヘタしたら僕より舞台に立っていて。でも、そいつにとってはもう仕事じゃなくて趣味なんです。  これだけバイトしていて、芸人としての仕事がないと、はたからは僕の芸人活動は趣味にしか見えないかもしれない。だけど、僕にとって本業は芸人だけです。社員にならないことによって、本業は芸人で、アルバイトは生活のためだって、ぎりぎり踏みとどまっていられるんです」
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さんまさんの番組の前説も…
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