エンタメ

パワハラ、薄給激務…労働問題の相次ぐミニシアターで社会派映画が上映される矛盾

忘れられていく「ミニシアターの労働問題」

ミニシアター

閉館となったアップリンク渋谷

アンケート②多くの映画関係者、メディアがミニシアター問題に対し言及を避けています。そこに訴えたいことはございますか。 特に社会派作品に携わる人は、おかしな社会を批判できる眼があるからこそ、この問題に対しても批判的に見ることができるはず。一度ハラスメントが公にされている場所だからこそ、それを生かせるのではないか。外部の関係者は、仕事で関わることによって、未だに中で働いている従業員の労働環境の命運を自分が握っていることになることも自覚してほしい。私たちが「和解協議」をしたのは、あなたたちの「安心」のためではない。一人ひとりの選択・行動にかかっている。(鄭優希さん) 最近になり若い俳優が、映画監督やベテラン俳優からのハラスメント行為を続々告発している。その告発の声を無視しまいとする映画業界の人たちが少しずつだが増えているようには見える。しかし劇場の労働問題は俳優のハラスメント被害に怒りを表明していた人たちでさえ沈黙したり見て見ぬふりをする現状が正直ある。「制作」「興行」で棲み分けされていても当事者意識を持って向き合えるような発信をメディアには継続的に取り組んでもらいたい。(清水正誉さん) 「私たちは映画監督の立場を利用したあらゆる暴力に反対します。」という声明に賛同する。同時にミニシアター問題に対する一部を除いた映画監督や配給会社、他の劇場の消極的な姿勢に、表に出る仕事をしていない労働者を関係者として認識していないのかもしれないと悔しさを覚える。労働問題を切り離す映画メディアは、自身のメディアの持つ力を無視し、責任を放棄しているという自覚さえないのだろう。声を上げる人間の孤立化や排除を防いでほしい。(浅野百衣さん)

ミニシアター問題は“蚊帳の外”ではない

末端の受けた痛みを無視し、風化させることで日本の映像業界は歩んできた。ミニシアターでも公開されていた『ドライブ・マイ・カー』が米国でアカデミー外国語映画賞を受賞し、話題をさらっている今だからこそ、誰もが幸せに働ける業界に改善されてほしい。そのうえで、真の意味で日本映画が活気づいていくことを望む。 【参照】⇒立誠シネマで起こったこととこれからのこと~シマフィルムの文書を受けて~ 取材・文/石塚就一
1984年生。京都府在住。かつて勤めていた劇場でパワハラ被害に遭い、日本の映像業界のあり方に疑問を持ち始める。以前は映画ライターとして活動していたものの、現在は業界に見切りをつけ、ボードゲームとヒップホップの取材を続けている。
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