ちょうどその頃、新プロジェクトが佳境を迎えたため、川本さんは会社近くのホテルに泊まるようになっていた。こうして、ユイさんからのストーキング行為から逃れられたという。 　その後、自宅に一時帰宅した川本さんは、マンションの隣人から川本さんの家のドアを叩いて喚いている女性がいたという話を聞いた。隣人が「通報するぞ！」と言うと女性は逃げていき、それ以来、見かけなくなったとか。 　ドアの前には電子タバコの吸い殻が大量に落ちていたそうで、川本さんは直感的にユイさんの仕業だと悟った。 「ユイが元彼に浮気されて僕にも束縛してきたことよりも、吸い殻を捨てたことや、彼女自身が浮気していたことのほうが腹が立つ」 　いくら過去のトラウマがあるとはいえ、それが今の行動の言い訳として通用するわけではない。ユイさんの行為はあまりにも幼稚といえるだろう。 ＜取材・文／結城＞