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夫の悪口を言いふらしていた妻。夫は「傷ついた」と伝えるべきなのか?

「先にモラハラをしたのは僕ですが、何を言われても黙っているわけにはいきません」

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友人と一緒に、夫への罵詈雑言で盛り上がっていた妻。普段のモラハラを棚に上げ、キレる夫だったが……

 こんにちは。DV・モラハラ加害者が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰している、えいなかと申します。今回は、参加者の方から受けた相談について書きます。  自分のしていたモラハラ行為を自覚し、変容のために自助グループにも参加した。自分なりに最大限できることを頑張っているのに、パートナーが自分に向ける敵意は和らぐどころかますます強くなっている──。そんな状況に陥れば、たとえ加害者でも辛い気持ちになるのは自然な現象なのですが……。  相談者の西村さん(仮名・38歳)。GADHAに参加しはじめて2ヶ月が経過した頃、頭を抱えた様子でこんな相談を書き込んでいました。 「妻が友人に電話で話しているのを聞いてしまいました。内容は私の悪口で、それがひどい罵詈雑言ばかりで。どうやら私が聞いているのもわかっていたみたいなんです。とても傷ついたのですが、悲しいからやめてほしいと伝えることすら加害になってしまうのでしょうか?相手が被害者だからといって、何を言われても黙っているわけにはいきませんよね?私にも人権があるのですから、相手から被害を受けたらそれをやめてほしいと伝えるくらいはしてもいいと思うのですが……」

「傷ついた」と伝えたとして、何になるのか

 ただ、僕の目から見ても、西村さんは変わり始めていたところでした。しかし、この段階で適切な行動を取ることができないと、さらなる加害を重ねてしまうことになります。僕は西村さんにこう伝えました。 「それは西村さんが傷つくことを理解したうえでの行動ですから、『自分は傷つく』などと伝えてもあまり意味はないでしょう。考えてほしいのは、元々パートナーの方はそういうことを言う人だったのか?ということです。あなたの加害によって受けた傷つきをやり返すことを通して、パートナーは回復のプロセスを踏んでいるのですから」  それに対し、西村さんの言い分はこうでした。 「暴言をぶつけるわけでもありませんし、妻を責める言葉も使わないつもりです。私は対等な関係に戻りたくて学んでいるのに、気持ちを伝えても意味がないなんて……」
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相手の痛みを受け容れられないのに、自分の痛みを「わからせようと」する権利はない
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