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萩原みのり、ホラー映画に初挑戦。現場で実感した“筒井真理子の怖さ”

芸人本は「生きづらさを肯定」する

萩原みのり――芸人さんの本も好きでよく読まれるとか。 萩原:もともとオードリーの若林(正恭)さんのエッセイがすごく好きだったんです。何者でもない人を肯定してもらえる感じがするんです。生きづらさの肯定というか、生きづらいというジャンルを作ってくださったような気がします。別にポジティブな人がいいって決まってるわけじゃないのに、世の中にはそういう感じってありますよね。
萩原みのり

(C) 「N号棟」製作委員会

でも「生きづらい生き方をしていても、そのままでいいんじゃないか」って、芸人さんの本を読んでいると言われている気がして、元気になれるんです。マヂカルラブリーの野田クリスタルさんの『野田の日記』という本も好きですし、ピースの又吉(直樹)さんとか、ハライチの岩井(勇気)さんとか、文章を書くのがすごく上手い方もたくさんいるので、よく読んでいます。みなさん、身近な感じがあるというか、フラットな感じがします。

今も支えになっている友達からの言葉

――別の機会にお話を伺った際に、芸能界に入ったときに、かっこよくしないといけないのかなと思ってしまった時期があったと話されていました。そうした気持ちも芸人さんの本を読むと救われますか? 萩原:そうですね。みなさん、ステージに立ったときのスイッチといったものはもちろんあると思います。でも普段はすごくフラットな印象で、着飾っていない感じがして、それがいいなというか、そういう生き方でもいいんだと思わせてもらっています。 萩原みのり――ありがとうございます。ちなみに、身近な友達の言葉で支えになっているものがあれば、最後に教えてください。 萩原:地元の親友からの言葉なのですが、高校の卒業式のときに、その子が手紙をくれたんです。「東京に行ったら、悔しいこと、悲しいこと、腹の立つことがたくさんあると思うけれど、絶対になんとかなるから!」と書かれていて。その手紙はすごく支えになっていますし、今も大事にしています。 <取材・文・撮影/望月ふみ> (C) 「N号棟」製作委員会
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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公開情報
N号棟』は新宿ピカデリー他にて公開中
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