——ここからはライバー目線で、読者層のサラリーマンに向けてのアドバイスをお答えいただきたいです。まず、同僚の印象を良くする方法は？ 福岡：年上の人や上司には「なついている」フリをすること。2人だけの空間ではなついている感じを出す、それをいろんな上司の方に万遍なくやること。部下には「無償の愛を送る」ことですかね。部下を食事に誘って身の上話を聞いてあげるとか、リップなどの小物をあげるとか、さりげない優しさを向けられると部下は絶対覚えていると思います。 ——職場内でのトークスキルや場を盛り上げる方法は？ 福岡：上司でも部下でも、いじってもらいやすいキャラになること。部下はやっぱりいじりづらいと思うんですけど、そういうときは率先して自虐ネタを言ったりすることも大事。話しかけちゃダメみたいな空気を出すと損しかないし、本音を話してもらえないと思うので、私自身も気を付けてます。 ——トップライバーだった福岡さんから見て、部署や会社で抜きん出る存在になるには？ 福岡：遠慮しないこと。自分の努力のためには嫌われることを恐れたり、忖度したりしていたらうまくいかないと思う。そのときに大事なのは、他人を蹴落としてやろうというマインドではなくて、あくまで自分のためにやること。 　あとは、社内で「私はこういう仕事をしたいです」と口に出して表明していくことも重要だと思う。声に出していればすぐではないかもしれないけど、協力したり援助したりしてくれる人が現れると思います。私がライバーを始めたときも何の根拠もなく「トップになりたい！」と言い続けていたらファンが集まってきたので。 ——現在は経営者としてライバー事務所を運営されていますが、そのきっかけは？ 福岡：「女優になれるから」「アイドルになれるから」というような甘い誘いで、お金を搾取したりイヤな思いをさせる悪徳なライバー事務所が本当に多かったんです。私のノウハウを教えつつ、自由にやってお金も稼ぐことができるライバーが増えればいいなと思って、事務所を立ち上げました。 　ライバーの子たちのことを第一に考えているので、お金儲けには繋がっていないけど、ライバーやこの業界が盛り上がるためにやっている部分は大きいです。 ——これまで聞いてきた福岡さんの“稼ぎたい”という強い意志とは反するように思うのですが……。 福岡：お金を稼ぎたい気持ちはもちろんありますけど、人の運気を上げることが自分の運気を上げる“元気玉”みたいなものだと思っているので、接する人にはできるだけ親切にしたいんです。だから事務所に関してはお金のことは考えないでやってます。