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「こんなに謝ってるんだから水に流せよ」モラハラ加害者の主張がズレている理由

<被害者かもしれないあなたへ>

もしもあなたが「どうしてこんなに謝ってるのに許してくれないの?」と言われることがあったら、  あるいは類語として 「もう謝ったのにこれ以上どうしたらいいの?」 「どうすれば許すのか教えてほしい」 「いつまでも責められて辛い、いい加減にしてほしい」  などと言われることが多い場合は、要注意です。あなたはあなたの傷つきを大事にしていいし、簡単に許せないのは自然なことです。 「傷つき」や「許せないこと」を間違っていると否定したり、罪悪感を与える人と関わることは、辛く傷つくことです。それは二重の苦しみです。  被害者の方の中には「自分が許しさえすればいいのに、なんで許せないんだろう」「自分の心が狭いんだろうか…」と苦しむ人さえいます。それは本当に悲しいことです。

<加害者かもしれないあなたへ>

 中には「土下座までしたのに許されなかった」という人もいます。相手が土下座を求めていないなら、土下座にはなんの意味もありません。つまり「土下座までしたのに」という人は、相手の立場に立って物事を考えていないのです。  相手の立場に立って考えていない、あるいは考えられないということは、謝っている内容が見当違いだったり、ズレたことを言ってしまっている可能性も高く、それはますます被害者にとって「ああ自分の傷つきをわかっていない…」「何も変わっていない…」と思わせ、傷つきを深めさえすることがあります。 「XXしたのだから自分を許すべきなのに、なぜ許さないのか」と思っているうちは、相手の気持ちがわかっていないということです。そういうふうに考えてしまうことがある人は、もしかしたら「謝る」こと自体うまくできていないかもしれません。  その先にはさらに感謝する、相手のニーズを満たそうとするという大変なチャレンジも待っています。しかし、それなしには相手の傷が少しでも癒えることはありません。謝るということに加えて、ニーズをケアすることに取り組んでみると、何かが変わるかもしれません。
DV・モラハラなど、人を傷つけておきながら自分は悪くないと考える「悪意のない加害者」の変容を目指すコミュニティ「GADHA」代表。自身もDV・モラハラ加害を行い、妻と離婚の危機を迎えた経験を持つ。加害者としての自覚を持ってカウンセリングを受け、自身もさまざまな関連知識を学習し、妻との気遣いあえる関係を再構築した。現在はそこで得られた知識を加害者変容理論としてまとめ、多くの加害者に届け、被害者が減ることを目指し活動中。大切な人を大切にする方法は学べる、人は変われると信じています。賛同下さる方は、ぜひGADHAの当事者会やプログラムにご参加ください。ツイッター:えいなか

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モラハラ、パワハラ、DV
人間関係は“ことば”で決まる

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