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ベルク、若者が“遊びに行ける”スーパーに。「シェアしたくなる」集客戦略の秘密

 埼玉県を拠点に関東地方で120店舗以上を展開するスーパーマーケット「ベルク」。アイドルイベントや声優の店内放送など、他のスーパーとは一線を画す変わった施策を次々と打ち出し、特に“Z世代”と呼ばれる若者たちを中心にSNSでバズっている。 ベルク なぜベルクは若い世代を取り込む戦略に力を入れるのか?その意図を社長の原島一誠氏に聞いた。

スーパーの未来に危機感「今まで通りの“折り込み広告だけ”では若者が来店しない」

原島一誠

株式会社ベルク代表取締役社長の原島一誠氏

 スーパーマーケットといえば、一般的にイメージする顧客層は主婦や女性、年齢の高い人たち……代表取締役社長の原島氏はそういった固定概念に課題を感じていたという。 「若い人は食品を買おうと思ったとき、コンビニに行くことが多い。そこでまずはスーパーの敷居を低くして足を運んでもらいたいと思いました。1回来てもらえば、価格は安いしコンビニよりも商品の種類が多いということに気づいてもらえる。そうして選択肢のなかにスーパーも入れてもらうことで、将来の顧客獲得にもつながると考えました」(原島一誠氏、以下同)  さらに、社内の風土改革の目的もあった。スーパーの広告は新聞の折り込みチラシが主だが、新聞の購読率も下がっている近年、折り込みチラシだけでは新しい層へのアプローチができない。原島氏は「とりあえずチラシに日替わりのおすすめ商品を載せておけばいいや」という社内の雰囲気を変えたいと思った。 「スーパーは店を開いていればなんとなく客は来るんです。だけど若い世代は新聞を読まないので、折り込み広告を見る人はどんどん減っていく。先のことを考えたら来店者が先細りしてしまうという危機感がありました」

スーパーなのに「霊視体験」に「アイドルのお渡し会」!?

シークエンスはやとも

2020年に開催された芸人・シークエンスはやともさんの霊視体験イベント

 そんな課題から始めた若者向けの施策。「若い世代に刺さるのは“商品”を打ち出すことではなく“サービス”を打ち出すことではないか?」と考えた原島氏は、体験を提供し店に来てもらおうと考えた。「何から始めよう?」と具体的な内容に悩んでいた頃に出会ったのが「MMSマーケティング」という概念。 「MMSマーケティング」とは、株式会社ビーマップ独自のマーケティング手法で、「Media to Mobile to Store」の略称。メディアと店舗を、アプリやSNSなどのデジタル技術によってつなぐ新しい集客・販促手法だ。株式会社ビーマップの社長、杉野文則氏が提案する「MMSマーケティング」の企画を採用、ベルクには若者が次々と「遊びに来る」ようになった。
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若者が「遊びに来る」施策
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA

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