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海外の最新研究で証明された「『根性論』を軽視してはいけない意外なワケ」

「強度のストレスにさらされている」人たちよりも…

根性 加えて、健康心理学者のケリー・マクゴニガル氏による研究も面白いので、ぜひ紹介させてください。  ケリー氏はアメリカで成人3万人を対象として、8年間にわたり「ストレス」と「健康」との関連について追跡調査をした方です。  この調査で、強度の社会的ストレス(経済的問題、キャリア問題など)にさらされながら、まったく健康に被害のない人たちと死んでしまう人たちがいることに気づいたケリー氏は、この2つのグループについて、さらに深く研究をすることにしたのです。  研究の結果は、驚くべきものでした。 「強度のストレスにさらされている」人たちではなく、「ストレスは健康に悪い」と考えている人たちが、最も死亡リスクが高いことがわかったのです。

「ストレスの考え方、捉え方」によって、不調を起こす

 さらに強度のストレスにさらされながらも、「ストレスは健康に悪い」と考えていなかった人たちは死亡リスクは低く、なんとストレスにさらされていないが「ストレスは健康に悪い」と考えている人たちよりも死亡リスクが低いことに気づいたとのことでした。  まさに「病は気から」という言葉を示す研究結果となりました。つまり、我々はストレスによって不調を起こすのではなく、「ストレスの考え方、捉え方」によって、不調を起こすのだということがこの研究からわかったのです。  私は、この研究結果は「根性論」と深い結びつきがあると考えています。なぜならばストレスがかかったときにこそ、人間に必要となるのが「根性」というエネルギーだと思っているからです。  我々は「ストレスは敵だ!」と考えてはいけないのです。そう考えないことが、前向きに、困難に立ち向かうためのエネルギー(=根性)を出させてくれると、私は信じています。  私は日本の精神に誇りを持っています。「根性論」最高!
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元プロボクサー。1981年、ナイジェリア人の父、日本人の母から生まれる。2006年、25歳でボクシングプロデビュー。外資系金融機関で営業マンを務めるかたわら、2017年に第40代日本スーパーライト級王者となる。2021年に現役引退し、現在はYouTubeチャンネルの運営、不動産事業、宿泊事業を手掛けている
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