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パチンコホールの広告宣伝ルールが10年ぶりに変更。出玉アピール合戦なるか

パチンコホールからは歓迎の声

 パチンコホールはこの10年間、広告宣伝を厳しく規制され続けてきた。遊技人口の減少、ホール数の半減、売上の低下。見事なまでの下降線を描くパチンコ業界。その下降線の理由は多々あれど、広告宣伝の厳しい規制は、間違いなくパチンコホールの首を絞めた。  神奈川県某ホールの店長の言葉。「今回のルール変更の内容を見た時、始めは信じられなかった。ここまで許されるんだ。これならお客さんに十分にアピールが出来るし、まだもっと頑張れる気がする」。  パチンコをしない人にはなかなか伝わらない言葉であるが、他のお店が普通に出来る宣伝を、風営法という法律にがんじがらめにされていたパチンコホールは何一つ出来なかった。しかしこれからは「おすすめ機種」や「創業記念日」などの宣伝も許される。客離れが深刻なパチンコホール関係者にとっては、まさに起死回生のルール変更である。

逸脱するホールに懸念する声も

 一方で、急激なルール変更に危機感を露わにする業界関係者もいる。 「間違いなく今回のルール変更はパチンコホールを救うと思う。でも変更されたルールが許す範囲を勝手に拡大解釈したり逸脱したりして、脱法広告やグレーな表現、コアなファンにしか分からない隠語の使用なんかをやるホールも出てくる。それがパチンコ業界の常だと言われれば確かにそうかも知れないけれど、なんでもありのような状態になると、すぐにまた警察から締め付けられる」  客の射幸心を煽ってこそのパチンコ。しかし客の射幸心を煽り過ぎれば元の木阿弥。  全国のパチンコホールがどれだけ足並みを揃えて新ルールを運用できるのかが業界の未来を左右する。 <文・安達 夕
フリーライター twitter:@yuu_adachi
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