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メンズ地下アイドル業界の異常な客単価「100万円でメンバーと“夢の国”デートも」

特典を得るための金額設定が“異常”だった

ライブ 先日の事件でメン地下に対する風当たりが強まっている。  バラエティ番組『アウト×デラックス』(フジテレビ系列)出演で話題になったメンズ地下アイドルの“笑顔(スマイル)ぱんち”などが所属する株式会社U.MARK(マークプロダクション)の代表である植松やすか氏にメン地下業界の現状について話を聞かせてもらった。  植松氏が率直に感じたのは「やっぱり」だったと話す。 「6年前からメン地下グループの運営を始めました。当時と比べて、今は10倍ほどのグループが存在しています。一方、じつはお客さん自体はそこまで増えていないんです。  ライブの動員数は少ないし、大きなイベントにも出れないけれど、売上としては安定している、というグループが多い。チェキの複数枚購入で特典が付くのはどこも普通にやっていることなんですが、最近は特典の金額設定が“異常”に思えるグループも出てきたんです。“いつか事件が起きるだろうな”と思っていたので」  グループによっては、「100万円を使えばメンバーといっしょにディズニーランドに行ける」などの特典があるという。

ファンはチェキが欲しいのではなく、交流する“時間”を買っている

 いま、メン地下の過激な物販を問題視する声も少なくないが、チェキの売上がなくなってしまうと、衣装代やオリジナル曲の制作・撮影、レッスン費用などがマイナスとなり、「運営が難しくなるのが目に見えている」とも植松氏は言う。 「チェキを撤廃してしまったら運営が立ち行かなくなるのはもちろんですが、ファンも楽しみがなくなってしまう。実際、彼女たちの多くはチェキが欲しいのではなく、撮影する間に交流する“時間”を買っているので。  完全にチェキを撤廃するのは難しいと思いますが、メン地下業界の“少ないお客さんにたくさん課金してもらう”という構造を変えていく必要があります」  植松氏は、メン地下の「高すぎる客単価」を指摘する。その結果、身を持ち崩してしまうファンの女の子も実際に少なくないのだ。
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業界全体が意識を変えていかなければ…
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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