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WBC優勝で歓喜に沸く日本列島。いつか“第二の大谷翔平”を見てみたい

いつか第二の大谷翔平が

「僕が160キロを目指したのは、一人が果たせばまた次に続くものが出てくると思ったから。野球のレベルってそうやって上がっていくんだと思う。野茂さんがアメリカで成功して、日本の目標レベルが上がりました。自分もそれができるような選手になりたかった」  高校時代に160キロを到達する目標を果たし、そのことをきっかけに日本の投手陣の層が分厚くなっていった。先に投げた投手たちが一人一人の仕事をまっとうして、ダルビッシュ、そして大谷に繋いだ。本当に、すべてがこの決勝の場面に帰結している。  大谷は最後に、こう言って喜びを噛み締めた。 「(WBCの優勝は)夢見ていたところなので本当にうれしい。接戦の良いゲームで緊張しましたけど、抑えられて良かったと思います。本当に全員が自分たちの仕事をして、粘り強く最後まであきらめなかった。いろんな国の人がもっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できて良かったです」  WBCで二刀流を成功させて優勝。ドラマのような話だが、またいつの日か大谷のようなことを果たす選手が出てきても不思議ではないし、見てみたい。それこそが大谷が願っていることなのである。 <文/氏原英明>
新聞社勤務を経て、2003年にフリージャーナリストとして活動開始。『Number』(文藝春秋)、『slugger』(日本スポーツ企画)などの紙媒体のほか、WEBでも連載を持ち、甲子園大会は21年連続、日本シリーズは6年連続、WBCは3大会連続で取材している。2018年8月に上梓した「甲子園という病」(新潮新書)が話題に。2019年には「メジャーをかなえた雄星ノート」(文藝春秋)の構成を担当。 Twitter:@daikon_no_ken
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