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1000円が1万円に。投資のプロが教える「10倍株」3つの条件と“オススメ5銘柄”

①:時価総額が300億円以下

 中小企業の企業価値は、発行済み株式数と株価を掛けて算出した時価総額で判断する。たとえば、発行済み株式数が3000万株で株価が1000円であれば時価総額は300億円になる。株価が2000円になれば2バガー、3000円になれば3バガー、1万円になれば10バガーになる。  したがって、時価総額が小さければ小さいほど、株価が上昇した際は何倍にもなり、大化けする可能性もある。しかし、このことばかりにこだわりすぎると銘柄選びの幅を狭くしてしまうので注意を要する。私は時価総額300億円を基準に銘柄を選ぶようにしている

②:増収率が前期比20%以上

10倍株の転換点

渡部 清ニ『10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート』(KADOKAWA)

 中小企業の成長率は前期比の増収率で判断する。四季報には、各年度の売上額は載っているが、前期比の増収率は記載されていないので、四季報の<業績>に記載されている業績の数字を活用して、次のように計算する。 今期の増収率={(今期売上高÷前期売上高)-1}×100 来期の増収率={(来期売上高÷今期売上高)-1}×100  東証に上場している全企業の増収率の平均は、四季報の巻頭ページで確認できる。  この計算式を照合して増収率が前期比20%程度であれば、その企業は十分に成長力があるといえるし、増収率20%が4年続けば、4年後のその企業の売上は約2倍ということになる。ただ実際に銘柄を選ぶ際には、私は1つの目安として、今期の増収率(予想)20%以上、来期の増収率(予想)15%を基準に成長力のある銘柄を選ぶようにしている
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「中小型成長株」を見つける条件3つ目は?
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複眼経済塾 代表取締役塾長。1967年生まれ。1990年筑波大学第三学群基礎工学類変換工学卒業後、野村證券に入社。個人投資家向け資産コンサルティングに10年、機関投資家向け日本株セールスに12年たずさわる。野村證券在籍時より、『会社四季報』を1ページ目から最後のページまで読む「四季報読破」 を開始。20年以上継続中で、2022年秋号の『会社四季報』をもって、計100冊を完全読破。2013年野村證券退社。2014年四季リサーチを設立し、代表取締役就任。2016年複眼経済観測所を設立、2018年複眼 経済塾に社名変更。テレビ・ラジオなどの投資番組に出演多数。『インベスターZ』の作者、三田紀房氏の公式サイトでは「世界一『四季報』を愛する男」と紹介された。著書に、『会社四季報の達人が教える 誰も知らない超優良企業』(SB新書)、『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』(東洋経済新報社)、『日経新聞マジ読み投資術』(総合法令出版)などがある。

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10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

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