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47歳主婦「山の上のパン屋」で年商3億円になった3つの理由。法人化した1年で売上倍増

法人化してから売上は倍近くに

 また、法律や雇用などの専門的知識については、自分がどんなに勉強したとしても、理解できることが限られています。ならばこちらも早々にあきらめて、専門家に対して会話ができるくらいの知識量を持てばいいと感じました。  特に私が苦手だった雇用についての相談がいつでもできるように、2014年に社会保険労務士を顧問に据えることにしました。同時に会計士を顧問に据えて、経理の監査を行っていただき、税務をお任せすることにしたのです。当時はまだ自分とアルバイトの3人ほどのチームでしたが、専門家に外注することで、自分の限られたリソースを事業に注ぎ込む体制をつくっていきました。  法人化するタイミングについても会計士と相談して、売上高が5000万円を超えたときと決めていました。2015年の売上高は3600万円、2016年には7600万円ほど。5000万円のタイミングから実際には1年遅れてしまいましたが、法人化した2017年度はさらに倍近くに膨れ上がり1億4800万円、2018年には2億6000万円まで跳ね上がっていきました

短期間に売上が急上昇した3つの理由

山の上のパン屋

平田はる香『山の上のパン屋に人が集まるわけ』(サイボウズ式ブックス)

 この短期間で売上が急激に上がっていったのには、大きく3つの理由があります。  まず「なぜそこまでの需要をつくり出せたか」ですが、1つめは、当時流行り始めていた無料ツールであるSNSを、いち早く活用できたからだと思います。  開業前は、ブログを毎日のように更新することで誰かに見つけてもらおうとしていましたが、ほかのプラットフォームが流行るとどんどん乗り換えていきました。先に「店」というプラットフォームを乗り換えるということを書きましたが、インターネット上でも同じことをやっていたのです。  ブログからFacebookへ、そしてInstagramへ。世の中の変化に敏感に反応し、情報発信する場所を変更しながらも、ひたすらやり続けることができたのがとても大きかったと思います。
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「パンを焼きたい」プロのカメラマンが入社
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1976年生まれ。2009年長野県東御市の山の上に趣味であった日用品の収集とパンの製造を掛け合わせた店「わざわざ」を一人で開業する。段々とスタッフが増え2017年に株式会社わざわざ設立した。2019年東御市内に2店舗目となる喫茶/ギャラリー/本屋「問tou」を出店。2020年度で従業員20数名で年商3億3千万円を達成。2023年度に3,4店舗目となるコンビニ型店舗「わざマート」、体験型施設「よき生活研究所」を同市内に出店予定
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山の上のパン屋に人が集まるわけ

健やかに、年商3億円

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