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日本アニメの市場規模は過去最高に。今のうちに仕込んでおくべき銘柄8選

海外市場での成功が大ヒットのカギを握る

注目のアニメ銘柄

写真/時事通信社

 経済アナリストの馬渕磨理子氏も、アニメ市場の可能性について語る。 「米中対立などの地政学リスクの影響を受ける製造業などと違い、日本のエンターテインメントは『政治を超える』力を持つ。12月に『劇場版 SPY×FAMILY』の公開、『チェンソーマン』や『僕のヒーローアカデミア』など新しい作品とキャラクターIPが育っている点も強みです」  なかでも海外市場でのカギを握るのは中国だ。 「アメリカでヒットさせたところで4億人足らず。一方の中国は14億人です。『スラムダンク』の映画は驚異的な経済発展で国民の可処分所得が増えたことも、ヒットの要因と考えられます」(鈴木氏)  だが、注意点もある。 「ヒットが出なければ当然、業績と株価に影響します。また過去の人気作品のリメイクだけでなく、新作の供給状況やキャラクター、IPの人気にも左右されます」(馬渕氏)
馬渕磨理子氏

馬渕磨理子氏

今後も大盛り上がりが期待できるアニメ市場

 そんななかで注目される銘柄は『SPY×FAMILY』を配給する東宝(東P・9602)のほか、アニメ作品とコミックの企画から制作までを一貫して行うIGポート(東S・3791)。 「『SPY×FAMILY』の制作元のため、映画公開に期待がかかる。ほか『銀河英雄伝説』『怪獣8号』などの作品を手掛けてます」(同)  そして『THE FIRST SLAM DUNK』を配給する東映(東P・9605)は中長期成長戦略を発表しており、’33年までに海外売上比率50%、成長投資は10年間で3000億円を見込んでいる。  従来型アニメとは異なるが、カバー(東G・5253)は、「VTuberのキャラクターIP開発を行う『ホロライブプロダクション』を運営しています。登録者数400万人を超える世界トップクラスのVTuberを独占保有し新しいファン層の獲得にも成功、投げ銭やグッズ販売で収益を上げています」(馬渕氏)  今後も大盛り上がりが期待できるアニメ市場。吹く追い風をうまく乗りこなしたい。
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