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読むと胃が痛くなる!? 漫画で学ぶ「やってはいけない投資術」

読んでいて胃が痛くなるほど生々しい投資描写が魅力の漫画『FX戦士くるみちゃん』。投資の魅力も怖さも詰まったその内容から、「やってはいけない投資」を学べ!

話題の漫画『FX戦士くるみちゃん』

FX戦士くるみちゃん FXでの損失を苦に母親が自殺するという業を背負い、女子大生のくるみがFXに挑む――。原作者・でむにゃん氏がウェブ投稿した漫画が話題を呼び、今では月刊マンガ誌で連載中だ。主人公のくるみだけでなく、4人の主要キャラはさまざまな思惑を持ちつつ、為替相場に挑んでいく。 「僕自身、リーマン・ショックの頃に株式投資を始めて、’14年からFXへ、今は再び株をメインに取引しています。’23年こそプラスになりましたが、これまでの収支はまだ1000万円以上のマイナス。トレードで負けたときの怒りのエネルギーをぶつけたら面白い漫画になるのでは、と思って描き始めました」  そう話すのは、原作者のでむにゃん氏だ。漫画で描かれる迫真のエピソードは、原作者自身の“負け体験”がベースにあるという。同漫画はある意味、「やってはいけない投資術」の参考書でもある。

負けパターンの大きな原因と共通点

「負けパターンはいろいろありますが、やはり大きな原因は『損切りできない』に尽きる。損切りができないときに共通するのは、『損をしたくない』というダメな気持ちです」  漫画で描かれる初心者時代のくるみのトレードは典型だ。豪ドル/円の含み損に苦しみ、損切りしようとしながらも「私のポジション(豪ドル円)はこれから面白くなる! 長い目でみたらむしろこれはいい下落…!」と謎理論を展開し「私が取るべき行動は放置…!」と就寝してしまう。作中では幸運にもくるみは助かるが、同じような思惑ポジションで大やけどを負った人もいるはず。 「過去に『損切りせずに助かった』『損切りしたところが大底だった』といった経験があると、損切りを躊躇するようになってしまいますよね。『絶対に負ける投資法』があるとすれば、①ハイレバレッジで取引し、②損切りをしない、という2つの条件が重なることだと思います。 僕は以前、最大888倍のレバレッジが使える海外FX口座で取引していました。最初は勝てていましたが、欲が出てくるとレバを高め、その結果1日10万円のペースで負けていった。最後は追い込まれて全力勝負し貯金をすべて溶かしました」
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人の意見を鵜呑みにする投資家は負ける
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