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高卒、30歳からはじめた東大受験。“働きながら3年で合格”した勉強法とは

仕事と両立しながらの受験勉強

青戸一之 東大 塾講師として大きな挫折を経験したことから、自身が一度受験を経験しなければならないと強く考えるようになった青戸さん。そこから彼の東大受験は始まることになりました。しかし、もちろん彼も立派な大人。自身で生活の糧を得ていかなくてはいけません。彼の受験は、塾講師として働きながら、30歳から始まったのです。 「正直、初めのころはボロボロでした。現代文と、海外放浪時代に鍛えた英語以外の科目はほぼ全滅。すべての教科で基礎を固めるところから入らなくてはいけませんでした」  人がいるところでは集中できないという青戸さんは家で勉強する方式をとっていました。自分でノートを取るのがめんどくさく感じたので、情報がきれいに纏められている参考書を買って来て、それをノートがわりに使うズボラスタイル。その代わり、暗記の際にひと工夫加えていました。

30歳からの東大受験、勉強の工夫とは?

 その工夫とは、ずばり「インプット・アウトプット同時勉強法」という方法。もともと塾講師だった経験を活かし、新しい単元を勉強するたびに「この単元を自分の生徒に教えるなら、どうやって教えればわかってくれるだろう?」と常に考えながらインプットを行っていたといいます。  とはいえ、この勉強法は非常に密な集中力を必要とします。あまり一日に何時間も続けられるものではありません。実際に、一日3時間を超えてしまうと、数日にわたって疲れが取れないほど、この勉強法は負荷が高いものだったとのこと。彼の勉強法は完全に量より質を取ったものでした。  この勉強法を駆使することで、見事3年目にしてゼロからの東大合格を勝ち取った青戸さん。社会人でありながら受験を志す方は、いまの日本にはあまり多くはないのが現状です。しかし、彼のように、社会人として活動した後に再受験を志すような大人が増えれば、より柔軟なキャリアデザインの形を考える人の数も増えてくるでしょう。彼の存在は、その先駆けとして重要なものであったと思います。 【もっと詳しい青戸さんの戦略を読む】⇒「東大生インタビュー 東大現役合格の逆転戦略」はこちらへ 取材・文/布施川天馬
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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