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「ChatGPTが日本一簡単に使えるサービス」開発者が明かす“想定外だったリリース後の反響”

潜在的なニーズを感じてすぐに次のサービスの開発に着手

AIチャットくん

「AIイラストくん」で生成されたイラストで、テーマは“猫耳の子”。同じテキストを入力しても、生成されるイラストは毎回変わるので、理想の作品を追求する楽しみも

「AIチャットくん」の思わぬ成功を機に、渋谷氏たちは画像生成AI”Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)”を利用したLINE bot「AIイラストくん」の開発に着手する。 「僕たちとしては、一人でも多くの方に“AIチャットくん”を触ってみてほしい。そして、このサービスが日本のAI活用を促進し、ゆくゆくは日本がAI活用の先進国になるのをサポートしたいという思いがあります。 画像生成AIも話題になっていますが、じつはChatGPT以上にハードルが高い。CPUやGPUが高性能なパソコンを用意しなければいけませんし、クオリティの高いイラストを生成するためにはさまざまな知識が必要です。 そこでハイクオリティのイラストをLINEで手軽に生成できる、『AIイラストくん』を開発することにしました」 とはいえ、開発の難度も『AIチャットくん』と比べるとかなり難しい。専門の知識を持った2人の社員が中心となって、1か月の開発期間を経て5月11日にリリースされた。

LINEでイラストを生成できるサービスもたちまち人気に

「AIイラストくん」は、画像生成AI「Stable Diffusion」を利用して、LINEで簡単にイラストを作成できるサービス。LINEで生成したいイラストの説明を入力することで、わずか1分程度の時間でイラストを作成してくれる。 現在は招待制で1日5回まで無料で利用でき、月額1280円のプレミアムプランに加入すると、回数無制限で利用可能に。現時点ではイラスト、人物、風景に特化した学習モデルが用意されており、対応ジャンルは順次増やしていくそうだ。 「『AIイラストくん』も手軽に利用できることから、ユーザーからは驚きの声が多く寄せられました。イラストを見るのが好きな方が、自分好みのイラストを無限に生成して楽しんでいるのをSNSなどで目にしますが、利用しているモデルは商業利用可能なものを選んでいます。 弊社としても商業利用を禁止していないので、プレゼンの資料やチラシなどにも生成したイラストを使用できます。今後はビジネスで利用される方も増えていくのではないでしょうか」 「AIイラストくん」の反響も大きく、現在は招待制にも関わらず、リリースからわずか1週間で利用者は3万人を突破。イラスト作成枚数は10万枚以上となり、“猫耳の子”をテーマにした「第1回AIイラストくんコンテスト」には、250作品のエントリーが集まったという。
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これからはAIともつながる時代にしたい
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