恋愛・結婚

「あなた、コレ誰?」荷造りで見つかった“一枚の写真”で、30代夫が引っ越しどころではなくなったワケ

パラパラと床に舞い落ちた写真

 賢治さんはとっさに隣で釣りをしていた人だと言い訳しますが、時すでに遅し。絵里さんは急に無口になり、他の雑誌をチェックし始めました。次の瞬間、またパラパラと写真が他の雑誌から床に落ちました。今度は、賢治さんが女性の頬にキスする写真や、ラブホテルらしき部屋の中で肩を寄せ合う二人。 「もう言い訳のしようがなかったですね。僕もこんなところに写真を挟んでいたことなんて全く忘れていました」  二人に会話はなくなり、その夜は別々の部屋で就寝した賢治さんと絵里さん。賢治さんは念のために他の雑誌も一様に調べますが、特に怪しいものは発見されなかったと言います。

「笑顔が脳裏から離れません」置き手紙と離婚届

離婚届 一睡もできず朝を迎えた賢治さんは、寝ている絵里さんに何も言えぬまま会社へ。どう弁解すべきか考えあぐねていたと言います。全く仕事に身が入らないまま定時に退社し、いつものように帰宅した賢治さんを待ち構えていたのは、妻の絵里さんではなくテーブルの上に置かれた置き手紙でした。 <マイホームはキャンセルしてペナルティーはあなたが負ってください。2枚目の写真に写っていた幸せそうなあなたの笑顔が脳裏から離れません。これ以上あなたと時間を共有できないと判断しました。私の荷物は改めて他の日の日中に取りにきます。絵里>  さらに、その置き手紙の横には押印済みの離婚届も添えてあったそうです。しばらくその場で呆然としていた賢治さんはそのあと床に座り込んだと言います。 「昨日の夕方までは楽しく夕食をとり、新しいマイホームについていろいろな夢を語っていた彼女がこうも変わるなんて信じられませんでした。もちろん原因は全て自分にあるのですが……」
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「生きている意味がない」ひとりぼっちの新居
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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