続いて高木さんに、選手時代に感じた「ガールズケイリンの魅力」を聞いた。 「私が競輪の一番の魅力だと感じているのは、『タイムトライアルでは勝てない相手でも展開次第では勝てることがある』ということ。脚力として格上の相手でも、展開が上手いこといけば勝てる可能性があります。特にガールズケイリンの場合は全員単騎だからこそ、位置取りや展開次第では思わぬ人が上位入線することもありますよね。誰がくるかわからない意外性のあるレースもあり、そこはガールズならではの面白さだと思います」 　ガールズケイリンと男子競輪には様々なルールの違いがあるが、一番わかりやすく異なる点は「ラインがあるかどうか」。男子競輪は各地区ごとでチームを組み、ラインを形成したうえでレースが展開されていくが、ガールズケイリンにラインはなく、位置取りは勝敗を分ける重要なポイントとなる。 　高木さんは、個人的に「ガールズケイリンが個人競技だったからこそのメリットがあった」という。 「私は高校時代にチームスポーツをやっていて、自分のミスで他の人に迷惑かけることが嫌だったんです。でもガールズケイリンは完全に個人競技なので、負けても自分の責任という点では、個人的には向いているスポーツだったなと思います。ただ、負けると車券を買ってくれたお客さんに迷惑かけてしまうので、そのプレッシャーはありましたけどね……」