スポーツ

競輪は悪天候だと荒れやすい?元ガールズケイリン女王が語る「雨のレース」で注目すべき選手

 ガールズケイリンの人気筆頭格として、1つの時代を牽引してきた高木真備さん。一昨年の末に開催された「オッズパーク杯 ガールズケイリングランプリ2021」で見事に優勝。年間賞金女王の称号を獲得し、「やり切った!」という気持ちで昨年5月に選手を引退。現在は保護犬・保護猫活動を行っている。

雨の日に走る競輪選手の裏話

高木真備さん

元ガールズケイリン選手の高木真備さん 
提供:公益財団法人JKA

 競輪は一年中ほぼ毎日、どこかしらの競輪場で開催されている。そうなると当然、悪天候に見舞われる日もあり、稀に中止になることもある。雪が降っているときは高確率で中止になるようだが、雨の場合、よほどの悪天候でない限りは開催するようだ。  走る側の選手からすると、「雨の日のレース」はどういった影響があるのだろうか。そこで今回は、天気によるレースの違いについての話を聞いた。  まずは中止なるかどうかの基準についての話を聞くと、「このあたりのルールはちょこちょこ変わるので、現在の細かいルールは変わっているかもしれません」と前置きしつつ、自身の経験を語ってもらった。 「私は台風でレースが中止になった経験をしたことがあります。そのときは順延となり、開催が1日ズレました。中止になるかどうかの判断は、公共交通機関が止まるかどうかが1つの指標になっているようです。開催の前日や当日に、レース中の天気予報次第で決めているようなので、予報がハズれて『結果的には開催できたよね』といったこともありました」

脚見せで着る“カッパ”の裏話

 次に雨天で開催された際、レース以外での“晴れの日との違い”について聞いた。競輪では、前のレースが終わったあとに次のレースに出走する選手の紹介として「脚見せ」が行われるが、雨の日の場合はカッパを着て行うようで、そこにも選手ならではの裏話があるようだ。 「雨の日は脚見せがないときもありますが、あるときはカッパを着て走ります。上下セットになっているのですが、基本的には男子選手用なので、女子の背が低い選手が履くとスカートみたいになってしまって、タイヤに絡まりそうで危なかったんですよね。それで途中からガールズ選手用のカッパが用意してもらえるようになりました。でもそうなると逆に身体の大きいガールズ選手からすると小さくて……。係の人に『メンズください』って頼んでいる選手もいましたね(笑)。それと、あのカッパは一回使うごとに乾燥機にかけているようで、着るとホカホカで温かいというのもちょっとした裏話です」
次のページ
レース中は溺れそうになることも…
1
2
3
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
記事一覧へ
勝SPA!
おすすめ記事