エンタメ

「子ども作らないの?」と聞くやつはセンスがない。おばたのお兄さんを救った“先輩の気遣い”

思いやりは「行動の先読み」で可能になる

――不妊治療中、気分が落ち込んでいる山崎さんにサプライズでプレゼントをしたこともあるそうですね。どうすればそういった気遣いができるのでしょうか? おばたのお兄さん:相手の気持ちになるというシンプルなことなんです。病院に足を運んでいるのは妻なんだから、自分は絶対に傍観者になってはいけません。妻に寄り添うことが苦手な人は、行動の先読みを大事にするといいと思います。例えば、今日、妻がクリニックに行って検査をすると良い結果、悪い結果の2パターンが想定されます。もし悪い結果が出たとしたら、長年連れ添った妻ならどういう反応をするか予想できるはずです。  落ち込むだろうなとか、結果を言い出しづらいだろうとか。そういうときに自分から聞き出す心の準備をしておいたり、何か奥さんの好きな食べ物を買っておいたり、「あなたのことを思っていますよ」と言葉やプレゼントで伝えるアクションが大事だと思います。 ――おばたさんも、妻の気分が明るくなるようにスニーカーを贈ったこともあるそうですね。 おばたのお兄さん:落ち込んだ時はつい下を向いてしまうので、下を見た時に気分が上がるように足元に身につけるものがいいと思ってスニーカーにしました。その時々で寄り添う方法があると思います。

励ましになった、先輩芸人のある心遣い

おばたのお兄さん――芸人仲間達と不妊治療について話す機会はありましたか? おばたのお兄さん:周りの芸人さんで不妊治療をされている方がすごく多かったんです。現在進行形で治療している人と、どこの病院がいいらしいとか、こういうサプリメントが良いと話すことがありました。芸人はすぐに願掛けをするので、どこの神社がいいという話が多かったですね(笑)。 ――特に印象に残っている芸人さんのエピソードはありますか? おばたのお兄さん:ジョイマンの池谷(和志)さんに不妊治療の話をしていたとき、1回流産したことを話したんです。池谷さんは「そうなんだね」と言っていたのですが、次にお会いしたときにお守りを渡してくださいました。安産の神様の「水天宮」で子授けお守りをわざわざ買ってきてくださって、「できたらいいね」と言ってくれました。だから赤ちゃんができたときは、1番に池谷さんに報告させてもらいました。
次のページ
「子ども作らないの?」と聞くやつはセンスがない
1
2
3
4
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。

記事一覧へ
おすすめ記事