「キャバクラやガールズバー」からスナックへの転職が“意外と難しい”理由
上野駅から徒歩2分のビルの地下で、「スナック まきぱん(27)」を経営しているまきぱん(27歳)と申します。人生をお酒にコミットするべく、新卒入社した大手企業を退職し、脱サラ起業して自分の店を持ちました。365日飲酒している生粋の酒好きが、夜の世界だったり、時に昼の世界に思うことをつらつらと綴っていきます。
さて、以前公開した【キャバクラやガールズバーはダサいけど…若者の間で「スナックが流行る理由」を考察する】という記事で、両者に求めるお客さんのニーズの違いについて紹介したところ、大きな反響がありました。
一般的にキャバクラやガールズバーは働ける年齢が限られていることから、それらを引退した後にスナックへ鞍替えを考える人もいるでしょう。ただ、似て非なるものであるからこそ、一筋縄ではいかない事情があるのです……。今回は、現役スナックのママである私が、「スナックで働く際に求められる能力」について解説したいと思います。
キャバクラやガールズバーとスナックの一番の違いは、接客人数の差です。前者は“1対1接客”が前提です。それに対し後者のスナックは、ママ(+キャスト数名)対複数人のお客様での接客が基本です。
私はワンオペ(1人営業)で最大15名程を接客します。キャバクラであれば黒服の仕事である入店時の案内、キープボトルを探してドリンクを作る、トイレの清掃、会計など全てのことを1人で、最大15名程のお客様を相手に行います。
複数の席でシャンパンやテキーラのオーダーが入っても、せわしなく全ての席で乾杯します。キャバクラであればラグジュアリーな空間でゆったりとした時間を提供することに価値があるでしょうが、対してスナックは想像以上に体力とマルチタスク処理能力が求められることを心得る必要があるでしょう。
スナックはキャスト個人の成績を競うことはなく、売上や指名、同伴ノルマもありません。そのため、キャバクラを舞台にしたドラマや漫画で描かれるような、キャスト間のギスギスした雰囲気もなく、アットホームなお店が多いと思います。
お客さんも特定のキャスト1人だけを圧倒的に好きとか、その子の売上を上げてあげたいと思っているのではなく、気軽に飲める楽しいお店を期待して通ってくれているはず。
「他の子じゃなくて私を指名して!」「一番になりたい!」とキャバクラ時代は必要だった闘争心は封印して、みんなで和気藹々とした雰囲気を創る方がよっぽどお店全体の人気も売上も上がるでしょう。
①体力勝負とマルチタスク処理能力
②個人プレーより団体プレーを優先
上野にてスナックを経営する27歳。大好きなお酒にコミットするべく鉄道会社を退職し、ほぼ未経験の世界へ転身。TOEIC910取得。趣味は海外一人旅。Twitter、Instagramなど:lit.link
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