ライフ

「薄毛に生まれてよかった」コンプレックスを強みに変えるコミュニティーに潜入

日本ではスキンヘッドが受け入れられない職場も多数

高山芽衣

「NOHAIRS」を運営するPassion monster inc.代表、高山芽衣さん

「容姿に対する差別がない社会」を目指す一貫で、新たな事業を立ち上げるという高山さん。具体的なお話を聞いてみました。 高山さん:メディアの立ち上げ当初から、うちとして何ができるか考えていたのが、薄毛を“周りが受け入れる環境”を作ろうってこと。例えば、薄毛の人が悩みを解決する選択肢として、「髪を剃る」(スキンヘッドにする)という手段があるのですが、職場では剃っちゃいけないケースもあると思いますし、採用面接で見た目の時点で不採用にされてしまうケースもあります。 それならば、そもそも私たちが一緒に働ける場所を作ったらいいのではないかと。そこでメディア事業だけでなく、軽配送業を始めます。見た目にかかわらず、意欲とか誠実さだけがあれば働けるようなことを今後は会社としてもやっていきたいなと思っています。 ――スキンヘッドがダメとかいまだにそんな会社があるんですね。 高山さん:結構聞くんですよ。会社として「こういう組織」っていう決められた理念があるなら良いと思うんですけどね。ただ、そんななかでも外国人のスキンヘッドの人が来たらOKなのかと。髪型ひとつで決めつけない方がいいんじゃないかなとは思いますね。 ――立ち上げるのは……軽配送業ですか? 高山さん:はい、Amazonとかネットショップとかの配達ですね。 ――実現の目処はどんな感じですか? 高山さん:今年の7月くらいから始める予定でしたが、意外と集まったので5月の時点でもう動いていて、1年で30人規模にはしていきたいなと思っています。 ――じゃあ働きたいってなったらもう働けるんですか? 高山さん:はい。ただ、“仕事”なので。当たり前のことは当たり前にできる方、誠実な方が良いですね。 ――ハゲじゃなくても働けるんですか? 高山さん:もちろんもちろん。重要なのは目的意識だと思うので、なんのためにやるか、ですね。 ――働くためにはどうしたらいいですか? 高山さん:ホームページやSNSからご連絡ください。

コンプレックスから繋がる仲間と仕事

 以上、薄毛に関する2つのコミュニティーにそれぞれお話をうかがいました。「髪を無くした結果、それ以上に価値あるものを得られるコミュニティに出会えた」という声もあがっており、皆さんの喜びも伝わってきました。一人では高すぎる壁も仲間と一緒なら乗り越えられそう……!コンプレックスに悩んでいる方は、同志を見つけてみるのも良いかもしれませんね。 <取材・文/麻衣阿>
2社10事業を経営する現役モデル。大河ドラマやオペラ出演など、表舞台で活躍しつつ、イベントや舞台を100企画主催、グラビア作品を100本プロデュースする。辰巳出版『実話ローレンス』、講談社『with online』など、男性向けから女性向けまで幅広く記事を執筆する。Twitter:@MaiaUmetani、Instagram:@maiaumetani
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ