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細分化する鬼畜な盗撮手口。盗撮魔が狙う「モンロースポット」驚きの正体とは

盗撮犯が集まることで罪の意識が薄れてゆく

 この飲み会でも、面食らう出来事が竹輪氏を待ち受けていた。 「第一声が『最近なに撮ってる?』でした。20代のカッコいい男がいたんですが、先陣を切って『僕はチアリーダー専門なんですが、撮りたいがために興味のない高校野球にいつも行っています(笑)』などと軽口を叩いていて。ほかにも、女子高生を盗撮するために高校の多い東西線沿線に住んでいるという40代の男や、更衣室を盗撮するために某ハンバーガー店でアルバイトをしているという男もいました。店内には若そうなお客さんもいたんですが、そんなことはお構いなしに“熱”をぶつけ合っていました」  唯一、自分の本音を話せる場所なのだろうか。参加者全員があだ名で呼び合っていたことが印象的だったという。 「私は、普段盗撮犯がどんなふうに生きているのかを知りたかったんです。こうやって、オフ会に参加してみてわかったことが『仲間がいることで、どんどん酷い方向にいっているな』ということです。『〇〇さんは子ども専門だもんな』『おう、ハハハ』なんて、耳をふさぎたくなるようなやり取りもありましたから。やっぱり、同じ人種が集まっていたら、自分のやっていることを正統化してしまうし、罪の意識もなくなっていくと思うんです」  同じ趣味を持つ者たちの親睦を深めるのが本来のオフ会の役割だ。しかし、そのオフ会が盗撮犯たちを妄信的にし、犯罪を助長している現実があった。

日本で痴漢をし盗撮動画を売る中国人男性たち

『[鬼畜な盗撮犯]たちの正体』電車に入る様子

痴漢グループの存在は中国でも動画やネット記事で紹介されているため、中国版ツイッター「微博」でも話題になっているという

 日本国内で撮影した盗撮動画を闇で売り捌いているのは、日本人だけではない。  英BBCの報道によれば、日本の電車内で痴漢を行う中国人痴漢グループが存在し、彼らはその様子を撮影した動画をサイト上で販売しているという。  その動画の内容は鬼畜かつ卑劣極まりない。女性の体に触れるだけでなく、男性器を押し付け、挙げ句の果てには精液を服や頭髪に付着までさせているという。中国人の犯罪事情に詳しいライターの西谷格氏が話す。 「中国から見ると日本は痴漢が非常に多い国というイメージがあるようです。もともと中国人は“日本=変態文化”というイメージを持っています。加えて、日本のアダルトビデオの存在感があまりにも大きいため、実態以上にそうした印象を強く持っているのではないでしょうか」  その痴漢の多さが盗撮という二次被害を生み出しているのだ。  中国の広州市共産党委員会宣伝部は同痴漢グループのトップの男を特定。だが、逮捕には至らず動画の販売サイトはいまだに運営されている状態だ。一刻も早い逮捕と、販売サイトの閉鎖を願うしかない。
『[鬼畜な盗撮犯]たちの正体』竹輪氏

テレビディレクター・竹輪次郎氏

【テレビディレクター・竹輪次郎氏】 民放キー局の報道番組で20年以上盗撮犯の実態を追い続けているテレビディレクター。地方の裁判や現場まで足を運び取材をしている 取材・文/東田俊介 写真/竹輪次郎氏提供・写真AC 図版作成/ミューズグラフィック
大学を卒業後、土方、地図会社、大手ベンチャー、外資など振り幅広く経験。超得意分野はエンタメ
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