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高校入学時“最下位ギリギリ”から東大に現役合格「ライバルに差をつけたコロナ禍の休校騒ぎ」

コロナ禍の休校騒ぎで成績急上昇

東大 高校に入っても、「勉強しなければ」という焦りは消えません。そのため、入学当初の清野さんは、勉強ばかりしていたといいます。しかし、ある時をきっかけとして、彼の生活はガラッと変わってしまいました。 「横浜翠嵐は県内でも有数の進学校です。ですから、周りの友達も暇さえあれば勉強ばかりしている。それも悪いことではないんですが、このままだと勉強しかしていない自分は、『勉強しかできない人』になってしまうと思ったんです。大学受験というゴールを突破した後に、何もない人になってしまうと思いました。それ以外のことも、全力を尽くして現状の環境を最大限活用しなければならないと思ったんです。学校内で、勉強以外に取り組めることと言えば、部活動や委員会活動だったため、これらの活動にも精力的に参加するようになっていきました」  しかし、成績は急上昇せず低迷するばかり。そんな彼の転機となったのは、新型コロナウイルスによる休校騒ぎでした。コロナが始まってから「これしかない」と思った彼は、休校期間中、憑りつかれたように猛勉強。見事、次の定期テストで学年一位まで成績を急上昇させることに成功します。  その勢いのまま、彼は勉強を続け、見事東京大学に現役合格を果たします。共通テストの点数は、異例の600点台(東大受験生の平均は800点ほど)でしたが、そこからでも巻き返してしまうところに彼の地力を感じます。

自力で編み出した“瞬間英訳勉強法”とは

 そんな彼の勉強法は、時間の有効活用に肝がありました。 「長時間ダラダラと勉強しても、小さいころから勉強時間を積み重ねてきた友人たちには絶対勝てないと思っていたんです。だからこそ、普段から質の高い勉強をたくさん積み重ねることに終始しました。具体的には、通学の時間や学校の休み時間など、普段の時間をとても細かく分けていき、隙間時間の有効活用に努めたんです。周りの子がゲームをしている電車内でも単語帳を読んでいましたし、学校の自習室が閉じても近くの公民館にいって勉強したり、誰よりも早く学校に行って朝から勉強したりしていました」  また、変わった勉強法として、彼が教えてくれたのは「瞬間英訳勉強法」でした。授業中や、友達と話している間に、相手の話している内容や、ふと見かけた看板の内容などを、瞬時に英語に直して文章にするというものなのだそうです。確かに、これが癖になれば、英語の勉強として大変効果を発揮してくれるでしょう。  清野さんは、仕事をしている最中にもこの時間術を応用しており、普段から細かい時間を無駄にしないようにしているそうです。細かく時間を分けると余裕が感じられなくなりそうですが、これはあえて時間の余裕をなくすことで、時間を効率的に使えるようになるのだとか。  学業と仕事を両立されている清野さん。今後の活躍に期待です。 【もっと詳しい清野さんの戦略を読む】⇒「PASSLABO清野さんに聞く!なぜYouTubeで教育を説くのか?」はこちらへ <文/布施川天馬>
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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