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偏差値40の高校から“9浪”して早稲田大学へ「中学レベルからのやり直しが必要でした」

東京大学といえば、日本最難関クラスの大学。そこに通う学生の多くは、小さなころから塾通いをして名門中高を通ってきた、いわゆる「エリート」たちです。 しかし、最難関クラスの大学に入るのが難しいというのは、万国共通。東京大学だけの特権ではありません。私立大学では早稲田大学、慶応大学。音楽芸術系ならば東京芸術大学など、様々な難関大学がこの世には存在しています。本日はいつもと趣向を変えまして、東京大学の学生ではない難関大学の学生に話を伺っていきます。

大卒者とはほぼ無縁の環境で育ちました

濱井正吾 9浪はまい

濱井正吾さん

 本日お話を伺うのは、私学の雄である早稲田大学出身の濱井正吾さんです。濱井さんは、現在ウェブメディアでライターとして活動しつつ、次なるステージへ向けて日夜勉強していらっしゃいます。 「私は、兵庫県の中でも有数の『大学等進学率』が低い地域で生まれました。私の生まれ育った家庭もその例にもれず、みんな高卒でしたし、大卒者とはほぼ無縁の環境で育てられました」  兵庫県内でも有数の進学率が低い地域に生まれたという濱井さん。実際に、家族に大学進学者はおらず、大学進学とは全く無縁の環境にいたのだとか。こういった環境は、地方に行くと珍しいものではありませんが、いったいどうして彼は大学を目指すようになったのでしょうか。 「私は、高校1~2年生の時いじめにあっていたんです。高校の時に所属していた野球部をやめたのも、全部いじめが原因でした。グローブを勝手にドブに捨てられたり、ボロボロのスパイクを高値で無理矢理買わされたり……ひどいものでは、失神ゲームという遊びに強制的に参加させられたりしました。そういった環境から離れたくて、いじめてきた人たちを見返してやりたくて、大学に行こうと強く思ったんです」  彼の言う失神ゲームとは、その通り人を失神させるという遊びのこと。詳しい遊び方は安全面の観点からここでは省略しますが、人を強制的に酸欠状態にした後で失神させるという大変危険な遊びです。濱井さんは、本人が嫌がっていたにもかかわらず、強制的に失神させられるという、信じられないほど過酷ないじめにあっていたのでした。

偏差値40台の大学で待っていた“絶望”

 今の環境から脱するために大学に行きたいと思うのは、至極自然な理由です。とはいえ、彼の通っていた高校の偏差値は40程度。かなり苦労があったことでしょう。幸いながら学校の成績は悪くなかったという濱井さんですが、そこには多大な苦労があったことかと思われます。  こうして、彼は関西圏にある偏差値40台の大学へ進学することになります。しかし、そこで彼を待っていたのは更なる絶望でした。 「今の大学の環境は分かりませんが、私が通っていた当時はひどいものでした。授業をまともに聞く学生なんてまったくおらず、教室の後ろであーだこーだと騒いでいる人たちばかり。当然騒ぐ声がうるさくて、授業なんてまともに聞こえません。教授の先生方も当時の惨状には頭を悩まされているようでしたが、一学生である私にはどうすることもできませんでした」 【もっと詳しい濱井さんの人生譚を読む】⇒「9浪はまいに聞く『どうして東大院受験を決めたの?』」はこちらへ
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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