更新日:2023年08月16日 14:18
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「高麗航空が怖い」中国人の行動変容で生じる中朝国境開放の思わぬ余波

 

日本人訪朝時に生じる「2つの壁」

 そうなってくると、今後、日本から訪朝する壁は2つになりそうだ。  1つは、前回紹介した中国の査証(ビザ)取得。もう1つが、移動手段の確保が困難になる、チケットのプレミア化だ。  先日、日本のある北朝鮮友好団体の関係者が、9月9日の北朝鮮の建国記念日に平壌へ招待されるかもしれないと話していた。  しかし、現状、中国のビザは、取得まで3、4週間かかっていることから逆算すると、そろそろ申請しないと間に合わない。  また、空路定期便は再開せず、国際列車のみとなったら、乗車券の確保も難しいことは、容易に想像できる。  そうすると、中国国際航空など中国機でのチャーター便を依頼するなどの手段しか残っていない。渡航費用は、大幅に上がるだろう。  あとは、中国側へのコネを駆使して、丹東からバスで平壌を目指す、という手段もなくはないと思われるが、あまり前例を聞いたことないので、中朝ともに簡単には認めないとみられる。  もっとも、中国人が高麗航空を怖がっているのは今だけで、日本人以上に「熱しやすく冷めやすい」国民性なので、数か月も経てば、うそのように乗りまくっているのかも……。 <取材・文・写真/中野 鷹>
なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID @you_nakano2017
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