ライフ

エアコン「設定温度」28℃は誤り?10年に一度の暑さを乗り切る“クール節電”術をプロに聞く

扇風機とサーキュレーターの違いって?

 エアコンの効きを良くする方法として、扇風機やサーキュレーターとの併用が挙げられるが、和田さん曰く「扇風機とサーキュレーターは似ているようで、主な用途が異なる」。扇風機は広範囲に向けて柔らかい風を送り、サーキュレーターは、直進的な強い風を遠くまで届ける構造になっている。 「冷気は下へ、暖気は上へ移動する性質があります。いくら冷房で冷たい風を出しても、天井付近がずっと熱いままだと、エアコンは『この部屋はまだ冷えていない』と判断し、どんどん冷風を出します。それで床のほうばかりが冷えてしまい、運転効率が悪くなるというわけです。サーキュレーターで天井に向けて風を送って空気をかく拌し、温度ムラをなくすことによって、エアコンの節電につながると考えられます

扇風機の設置場所には要注意

扇風機 一方の扇風機は、人に直接風を当てて涼をとるのに向いているが、こちらも設置場所には注意が必要だ。 「エアコンの冷気が溜まりがちな場所に扇風機を置いて、人のいる方向に向けて風を送りましょう。そうすることで体感温度が下がるし、冷気ムラも解消できます」  エアコンの風向も、涼しさを感じたい一心で下に向けてしまいがちだが、風向を床に対して水平に設定することで冷たい風がより遠くまで行き渡り、部屋全体が冷えやすくなるという。
次のページ
家電の「保温機能」が室温上昇の原因に?
1
2
3
4
5
様々なメディア媒体で活躍する編集プロダクション「清談社」所属の編集・ライター。商品検証企画から潜入取材まで幅広く手がける。

記事一覧へ
おすすめ記事