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エアコン「設定温度」28℃は誤り?10年に一度の暑さを乗り切る“クール節電”術をプロに聞く

家電の「保温機能」が室温上昇の原因に?

 家電が放出する熱の影響も、あながち侮れない。近年普及が進むLED照明は、節電になるだけでなく、発熱温度が低いというメリットがあるそうだ。 「白熱球と比べるとLEDはそこまで熱くならないので、室温への影響が少ないです。また、電気ポットや炊飯器など保温機能を備えた家電を長時間稼働させていると室温上昇につながってしまうため、夏場は極力使わないほうがいいです。お湯は使う都度沸かし、炊いたご飯は冷凍して、食べる時に都度電子レンジで解凍したほうが、長い目で見れば消費電力を抑えられます。トイレの温水洗浄便座も、不要であれば電源を切ったり、水温設定を見直すなどするといいでしょう」  外出先から自宅に戻った時、モワッとした熱気が室内にこもり、エアコンをつけてもなかなか室温が下がってくれないこともある。 「そういう時はすぐにエアコンをつけるのではなくて、まずは部屋を換気して暑い空気を外に逃がしましょう。2か所以上窓を開けて空気の通り道をつくるのが理想ですが、窓が2か所ない、風が通りづらいといった場合は、窓を1か所開けて、換気扇を回すといいですよ」

「換気」や「日よけ」も効果的

換気 エアコンをつける前にできる住居の対策としては、「日よけ」も有効だ。 「日中室温が上がってしまう大きな要因の1つは、窓から入ってくる日射です。窓辺に垂らす『すだれ』や、立てかけて使う『よしず』のほか、最近は各家庭のベランダや窓辺で使いやすい日よけも多数出ています。それらを使って日射を防ぐことで、部屋への熱ごもりを軽減できます」  帰宅時や風呂上がりなど特に暑く感じるタイミングでは、エアコンの設定温度を下げたくなるが、エアコンの冷房の設定温度を1度下げるだけで、10%ほど消費電力が上がってしまうのだとか。 「エアコンの設定温度を下げると電気代が余計にかかってしまいますが、風量を変えても電気代はそこまで大きく変わりません。暑いと感じたら、設定温度を下げる前に風量を大きくしてみてください
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様々なメディア媒体で活躍する編集プロダクション「清談社」所属の編集・ライター。商品検証企画から潜入取材まで幅広く手がける。

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