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関西人はなぜ「食パンの厚切り」を好む?製パン最大手に聞く“西厚東薄”のワケ

あんぱんやメロンパンにも地域差がある

 ほかにも、関東と関西の地域差として特徴的なものとして挙げられるのは、あんぱんだという。 「あんぱんの中身も、地域差があります。関東は舌触りの滑らかなこしあん、関西は粒感が楽しめるつぶあんが好まれる傾向があります」(村林さん)  実際に村林さんが関西の友人につぶあんを好む理由を聞いたところ、「素材の味を感じられるから」という理由が多かったそう。また、メロンパンも地域によって違いが顕著で、形状については半球形状とアーモンド(ラグビーボール)形状で大別できるそう。 「全国的には、半球形状で、表面に甘いビスケット生地を載せて焼いたメロンパンが主流。表面のスリット(模様)のパターンはいくつもあり、主流である格子模様のほかに平行線、円周部からの放射状、中心からの放射状などがあります。スリットなしのものにも、ひび状の割れがあるものや、ないものと多様です。変わったところでは、網目状のパイ生地や、無発酵生地(餃子の皮のイメージ)を載せて焼いたものもあります

白あん入りのメロンパンも

食パン

地域差がある、あんぱんとメロンパン

「対して、近畿・中国地方の一部ではメロンパンというと、ラグビーボール形状のものを指し、白あん入りのものもあるようです。逆に、半球形状の一般的なメロンパンは『サンライズ』、広島では『コッペパン』と呼ばれることもあったりします。ほかにも、特異な例としては、沖縄の『ウルトラメロンチョコ』(ぐしけんパン)のようなロール(コッペパン)形状もあって、面白いですよね」  最後に、村林さんは「大前提にはなりますが、嗜好については個人差がありますので、好みのパンを召し上がるのが一番です」と付け加えた。パンの地域差を意識すると、今までとは違った楽しみ方ができそうだ。 <取材・文/はるうらら>
医療従事者として都内総合病院に勤務していたが、もともと興味のあったWebライティング業界に思い切って転身。大手メディアと業務委託契約を結び、時事ネタ・取材をメインに記事を執筆。中には450万PVを達成した記事も。ちなみに国内外問わず旅行が趣味で、アメリカ・オーストラリアで生活をした経験もあるバイリンガル。現在、海外移住計画中
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