関西人はなぜ「食パンの厚切り」を好む?製パン最大手に聞く“西厚東薄”のワケ
「朝はパン派」と、キッチンに何かしらのパンを常備している家庭は多いだろう。特に食パンに関しては、関西では厚切りが好まれ、関東では薄切りが好まれる「西厚東薄」だと言われている。
実際の関西出身の人の印象はどうなのだろうか? まずは、関西在住の友人に話を聞いたところ、8枚切りのユーザーは少ない印象だった。
「食パンは4枚切り買うし、スーパーでも厚切りのだけ売り切れてることがよくある」
「薄いとお腹いっぱいにならないし、厚切りをよく食べるかも」
「焼いたら中がふわふわになるから厚いのを食べがち」
「厚いほうが良い物食べてる感ある」
という感じで、実に7人中6人が「食パンは厚切りのほうを好む」と回答してくれた。あくまで筆者の周囲に限った話だが、たしかに西厚東薄の傾向は少なからずあるようだ。
より詳しい情報を得るために、製パン業界最大手の山崎製パン株式会社の広報担当・岡健二さんに話を聞くと、具体的なデータを示して説明してくれた。
「データ上は西厚東薄の傾向はあると思います。例えば、2023年6月度における、当社主力食パン『ロイヤルブレッド』の枚数別出荷数量を見てみましょう。まずは、関東圏のデータですが、8枚切りが29%、6枚切りが51%、5枚切りは12%、4枚切りは8%でした。一方で、関西圏のデータは、逆に8枚切りが4%、6枚切りが36%、5枚切りは43%、4枚切りは17%と対照的でした」
このように、ロイヤルブレッドの枚数別出荷数量には、明らかな地域差が出ていた。
たしかに関東に住む筆者の家では、6枚切りまたは8枚切りの食パンを選ぶことが多い。スーパーの陳列棚を見ても、4枚切りや5枚切りよりも圧倒的に多い印象だ。
なぜ食パンは「西厚東薄」なのか? また、4、5、6、8枚切りはあるのにもかかわらず、なぜ7枚切りがないのか? そして別の種類のパンにも地域差があるのか? 気になるパンの秘密を調べてみた。
関西の友人に話を聞いたところ…
枚数別データを見ると「意外な結果」に!
医療従事者として都内総合病院に勤務していたが、もともと興味のあったWebライティング業界に思い切って転身。大手メディアと業務委託契約を結び、時事ネタ・取材をメインに記事を執筆。中には450万PVを達成した記事も。ちなみに国内外問わず旅行が趣味で、アメリカ・オーストラリアで生活をした経験もあるバイリンガル。現在、海外移住計画中
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