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“子猫虐待事件”はなぜ起きる?子猫を「絶対に譲渡してはいけない人」に共通する特徴

譲渡条件を厳しくしすぎるのも難しい

犬猫譲渡センター「特に子猫に関しては特に慎重に面談を行ったうえで譲渡先を決定します」と話す佐々木氏。では、その条件はどういった内容なのだろうか。 「まず、その子を最期まで飼える年齢であること。犬猫を保護する際、飼えなくなった理由を聞いているのですが、そのなかで圧倒的に多いのが『高齢で飼えなくなった』という理由なので、最期まで面倒みられるかが一番重要と言っても過言ではありません。そして、子猫から飼った経験があるか、最低限『猫を飼ったことがあるか』、収入があるのか、などですね。子猫の場合は、生後3ヶ月は毎日必ず家にいるかも聞きます。一人暮らしの人はそこでもう条件からは外れますね」  また、団体によっては、里親になる条件が厳しすぎるところもあるという。 「トライアルの前に家に行ったり、毎週動画を送ることを条件にしている団体さんもあるそうです。それも一理あると思いますが、そこまでやってしまうと引いてしまう人もいるので……。『そんなに面倒ならペットショップで買えばいいか』って思ってしまうかもしれません。里親になりたい人の心を閉ざさないためにも、厳しくしすぎるのも避けたいなと思います」

犬猫の命を守るためにも認可制に

 最後に佐々木氏は、改めて動物愛護団体が認可制になる必要性を主張した。 「沖縄の事件もそうかもしれませんが、虐待する人は頭が良く、こちらの話に上手く合わせてくるでしょう。保護活動を個人でやることはダメではないけど、虐待をする悪いヤツの頭が良いからこそ、知識のない個人がやってしまうと事件が起こりやすくなってしまいます。ただ、ルールさえあれば、こういった事件もある程度は防げるのではないでしょうか。だからこそ、動物愛護活動を認可制にするべきなのです」  動物に対して虐待をする人の行動は言語道断であることは言うまでもない。しかし動物愛護団体は、善意で保護をした犬猫たちの命を、そういった悪人から守らなければならない現状がある。知識や経験が乏しい人が同じ過ちを繰り返してしまう前に、動物愛護活動をする上でのルールを設けることが必要なのではないだろうか。 取材・文/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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